モビリティ領域におけるAIドリブン新規事業創出支援:データ活用の構想策定からPoC実行・SaaS事業化まで一気通貫で伴走

クライアント概要

国内大手のモビリティ関連メーカー・サプライヤーの一社。
高度化するモビリティエコシステムにおいて、データ活用・AI・SaaS事業を新たな成長領域として重視しており、グループ会社に専門組織(デジタル/AI推進部門)を設置し、既存事業の枠を超えた新規事業創出に取り組んでいる。


背景・課題

同社の強みを起点とした新規事業の体系的創出には課題があった。特に以下のポイントが明確なボトルネックとなっていた。

  • SaaS型サービスを前提としたビジネスモデル構築の経験が不足していた

  • PoC 設計〜実行に必要なノウハウ・リソースに乏しく、推進力が出にくい状況にあった

  • 事業構想 → 仮説検証(PoC) → 事業化 → 拡大 の一連のプロセスが整備されていなかった

これらの状況を踏まえ、事業立ち上げ・PoC推進・事業化支援までを包括的に担えるパートナーとして、Reinforzの支援が求められた。


具体的なアプローチ・ご支援内容

構想段階からSaaS型事業の立ち上げまでを一貫して支援し、クライアント組織内の事業創出プロセスを共に構築した。

1. データAIを起点とした事業アイディエーション支援

まず、モビリティ領域における技術トレンド・市場構造・競合環境を整理し、同社保有データの価値ポテンシャルを可視化した。

  • 主要ユースケースの探索

  • 価値提供モデルの検討

  • データ活用余地の棚卸し

  • 複数の新規事業アイデア創出と優先度の整理

2. 事業コンセプトの具体化・事業性検証

アイデアの中でも実現性と市場性の高いテーマを選定し、事業として成立させるための要素を具体化した。

  • ターゲットの明確化と課題(Pain)の構造化

  • 価値仮説の策定とプロトタイプ構想

  • SaaS型収益モデルの検討

  • 技術要件・データ要件の整理

3. PoC 企画・実行への伴走支援

短期間で事業性を検証するための PoC を立ち上げ、検証計画〜運営までを支援した。

  • 検証仮説の分解、KGI/KPI設定

  • PoC 設計(データ取得方針、UI/UX、プロセス)

  • プロジェクト推進・ステークホルダー調整

  • 結果分析と次フェーズ提言

4. 事業化・スケールに向けた中長期伴走

PoC 成果を踏まえ、具体的な事業化ロードマップと拡大戦略を策定した。

  • SaaSプロダクトロードマップの設計

  • 営業戦略・市場浸透戦略の企画

  • 事業運営体制と意思決定プロセス整備

  • 継続的な伴走による推進力の補完


成果

本プロジェクトにより、クライアント企業はデータAIを核とした新規事業の創出基盤を構築して自走が可能となり、複数のテーマが事業化フェーズへ進む成果を得た。

  • 複数の新規事業アイデアが創出され、社内評価にて重点事業候補として選定

  • 優先テーマのPoCを計画通り立ち上げ、短期間で技術性・市場性を検証

  • PoCの結果から、SaaS型プロダクトとしての収益モデル・拡大シナリオが明確化

  • 組織内に「構想→検証→事業化→スケール」のプロセスが定着し、新規事業創出の再現性が大幅に向上

  • デジタル・AI推進組織の役割が強化され、経営レベルでの意思決定スピード向上に寄与

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