日本を代表する総合電機メーカーの「ソニーグループ株式会社」は、2022年12月6日に研究開発方針の説明会を行った。説明会では、CTOを務める北野宏明氏が登壇し、ソニーグループの強みや今後の改革について発言している。
中でも注目すべきは、仮想空間「メタバース」で、ソニーグループが他社よりも圧倒的優位な技術を持っているという点だ。ソニーグループが長年培ってきたノウハウや今後の研究環境についても発表された。
メタバースにおいて最も優位なのはソニーグループである
大手総合電機メーカーのソニーグループでCTOを務める北野宏明氏は、コンピューターの中で作られた仮想空間(メタバース)にとって、自社が音響・映像・コンテンツなど様々な分野で優れた技術を持っていることを明言した。
ソニーグループでは今後、センシング・仮想空間・人工知能(AI)の3つの分野の強化を目指す。来年度以降は、2020年から発足している「ソニーAI」を母体にした研究開発組織、「Sony Research」の立ち上げも決定している。多くの人材を外部から確保するようだ。
ソニーグループが持つ高い技術は唯一無二
総合電機メーカーの中でも最大手のソニーグループは、360 Virtual Mixing Environment(360VME)といった立体音響技術や、8KのVRヘッドセット(仮想現実)など高度な技術を有している。これらは、ソニーが伝統的に培ってきたもので、他社には真似できない技術だ。
北野宏明CTOは、これらの技術を駆使し、今注目されているメタバースの仮想空間では、人との繋がりや空間そのものの楽しさを追究していくことに意味があると話した。ソニーにはゲーム部門や音楽部門などの様々なコンテンツがあるため、仮想空間でも、大いにその実力を発揮するだろう。
ソニーグループが研究開発方針説明会を開催
ソニーグループは、2022年12月6日に研究開発方針の説明会を開催した。この説明会では、北野宏明CTOが登壇し、ソニーグループの変革や新たな研究開発組織の発足を発表している。
ソニーグループは、自社の将来を見据え、今後大きく展開する領域を「センシング」「AI」「デジタル仮想空間」の3つに定めたようだ。これらの技術を連携することで、ソニーグループの変革を図る狙いがある。
また、研究開発体制を強化するため、大規模なAI技術の開発を担う研究開発組織「Sony Research」を設立する。この組織は、2020年に設立した「株式会社ソニーAI」が母体だ。
さらに、各事業と連携する「Technology Infrastructure Center」や、ソニーグループ内外と連携する「研究営業部門」の設立も公表している。これらを発足・活用していくことで、より高いレベルの研究開発を行うのが狙いだ。
日本を代表する大手企業のソニーグループ。今後の研究結果が、大いに期待できるだろう。
会社概要
- 会社名:ソニーグループ株式会社
- 所在地:〒108-0075 東京都港区港南1-7-1
- 設立:1946年5月7日
- 会長兼社長CEO:吉田 憲一郎
- 事業内容:ゲーム&ネットワークサービス、音楽、映画、エンタテインメント・テクノロジー&サービス、イメージング&センシング・ソリューション、金融及びその他の事業