建設現場で排出されるCO2(二酸化炭素)の課題を解決に導くため、大成建設株式会社と株式会社リバスタは、「建設現場で発生するCO2排出量の計測管理サービス」の開発を始める。両社のCO2排出量を計測・管理するノウハウと現場データを活用して開発を行い、建設業界での標準化を視野に普及を目指すとしている。
建設現場におけるCO2の排出
SDGsの取り組みの一つであるカ-ボンニュートラルの動きが加速する中、建設業界においては、建設に関わるあらゆる過程でのCO2排出量の削減が課題となっている。特に建築現場での施工段階におけるCO2排出量の削減が重要だ。
CO2削減には排出量の把握が必要
建設現場で排出するCO2を削減するためには、建設作業の進捗に応じたタイムリーで精度の高いCO2排出量の把握が必要だ。
建設現場での工事内容は多岐に渡り、建設機械や機材はさまざまであるため、CO2排出量を把握するのは容易ではない。把握しようとすれば、建設機械や搬出入車両の台数情報、燃料や電気等の購買伝票をもとに、表計算ソフトなどで集計する必要がある。これには膨大な手間と時間が費やされるだろう。
建設現場のCO2排出量を把握するために開発しようと着手したのが、「建設現場で発生するCO2排出量の計測管理サービス」である。
それぞれの得意分野を活かしたサービスの開発
大成建設はこれまで育んできたCO2排出量計測管理のノウハウを、リバスタは豊富に蓄積してきた現場データを持ち寄り開発に取り掛かる。
大成建設には、建設現場のCO2排出量を効率的に計測し集計するシステム「T-CARBON Watch」を独自に開発し、運用して得たノウハウがある。「T-CARBON Watch」では、カメラとAIの画像認識機能を使って、建設機械の稼働状況からCO2排出量を自動的に算出できる。
リバスタには、約2,700社が導入している電子マニフェストサービス「e-reverse.com」や約1万の現場が導入している建設現場施工管理サービス「Buildee」がある。これらのサービスで蓄積された建設現場のあらゆるデータやサービスノウハウと、大成建設のノウハウを活用し、CO2排出量の計測管理サービスを開発していく。
今後は、両者でCO2排出量管理サービスの新規開発を行い、大成建設の建設現場への導入・評価を経た後、リバスタから製品として販売する予定。建設業界に広く展開し、継続してサービスのブラッシュアップを進めていくとしている。
会社概要
- 会社名:株式会社リバスタ
- 会社解説:電子マニフェストサービスや建設現場施工管理サービスを中心に建設業界向けのソリューションを幅広く提供している
- 設立年月:2007年6月
- 事業概要:電子マニフェストサービス「e-reverse.com」の提供/産廃処理委託契約サービス「er-contract」の提供/建設現場施工管理サービス「Buildee」の提供/建設現場ICT機器ソリューション「BANKEN」の提供/産業廃棄物に関するコンサルティング業務/上記または建設業界に関連するサービス・物品の販売
- URL:https://www.rvsta.co.jp/