日経BP(本社:東京都港区)が、メタバース事業に関する調査を実施し、4割以上の企業がメタバースの活用に前向きとの結果に。また、73%の企業が「何かの形でメタバースがビジネスに影響を与える」と考えていることが判明した。
アンケート調査を通じて、ビジネスの現場におけるメタバースへの取り組み現状や、メタバースにかける期待が明らかになった。
アンケート実施の目的について
今回のアンケートは、企業のメタバース活用を支援する専門レポート「メタバース事業・構築戦略 調査編」の発行に伴って実施。
国内企業に向けてメタバース事業参入・活用に関する実態と意向について質問、440社の有効回答が得られた。
現場の意識や展望を探るため、ビジネスパーソン3,000人にも調査を行った。
【アンケート概要】
「メタバース活用の実態と可能性について」
・調査対象:年商200億円以上の国内企業440社、ビジネスパーソン3,000人
・調査期間:2022年9月2日(金)~9月30日(金)
40%以上の企業「メタバースが自社のビジネスに影響する」と回答
メタバースがビジネスに与える影響について尋ねたところ、「影響を与える」と回答した企業は42.3%に上り、「影響を与えない」と答えた割合(38.9%)を上回った。
また、「影響を与えない」との回答には、「今後、限定的に影響を与える」との答えた企業30.7%が含まれていることから、全体の73%の企業が「何らかの形でメタバースが自社ビジネスに影響を与える」ととらえていることになる。
【メタバースの業務活用について】4割以上の企業が前向きに検討
メタバースの取り組み状況についての設問では、「すでに取り組んでいる」と回答した企業が11.6%、「今後取り組む予定(8.4%)」「取り組むか検討中(22.5%)」と合わせると、42.5%の企業が、メタバースの業務活用に前向きに検討している結果に。
なお、活用に前向きな企業の約半数が、メタバース活用によって2023年までに業務効率や顧客への価値提供を目指すと回答。取り組み時期は2024年から2026年がピークとなった。
【アバター会議の利用について】意見分かれる結果に
続いて、以下11種類の利用シーンについて、どのような課題解決のために利用したいか調査。「アバター会議」を「業務効率化」に活用したいと回答した企業が8割と、回答が集中する結果に。メタバースの様々な利用シーンが企業に浸透していない現状が浮き彫りに。
なお、アバター会議とは、参加者がインターネット上の仮想空間上の会議室にアクセスし、自分に似せたアバターを通して会議を行う仕組みのことだ。顔を出さなくて済むため、身だしなみを整える必要がないことや、楽しい雰囲気でweb会議ができるなとのメリットがある。
- アバター会議(自動翻訳あり)
- バーチャルイベント
- バーチャルショップ/マーケット
- アバター試着
- バーチャルスマートシティー
- バーチャルスタジオ
- バーチャルホスピタル
- メタバース土木
- バーチャル大学
- 工場メタバース
- 避難シミュレーション
一方、ビジネスパーソンに、「業務で使いたくない」利用シーンについて尋ねたところ、「アバター会議」を使いたくないと回答した人が619人と最多に。その理由は「自分の業務にメリットがなさそう(227人)」がトップとなった。企業と個人で意向が真逆となる興味深い結果が得られた。
会社概要
- 会社名:株式会社 日経BP
- 所在地:東京都港区虎ノ門4丁目3番12号
- 社長:吉田 直人
- 会社設立:1969年4月5日
- 事業内容:「経営」「技術」「生活」の広い分野で先端・専門メディアを発行。最新のトピックスを深く掘り下げた信頼性の高いコンテンツを日々発信している。
- URL:https://www.nikkeibp.co.jp/