S.E.Onetop合同会社は、山形県村山市との共催を受けメタバース上の婚活イベント「marry360 むらやまバレンタインマッチングイベント」を開催した。

メタバース上での婚活イベントは東北初の試みで、バレンタインの時期に合わせて実施された。参加者は、自分自身の分身を表す「アバター」を介して、会場で会話をするなどして結婚相手の候補を探すイベントだ。参加者は市内外からの男女11人だったが、11人中10人5組のカップルが成立し、大盛況に終わった。

メタバースのノウハウを地域創生に活用

仮想空間である「メタバース」であれば、参加者は開催場所へ物理的な移動をすることなくイベントに参加できる。地方で開催する婚活イベントでメタバースを利用すれば、都心や他の地方からの参加者を募りやすい。

共催した山形県村山市は人口の流出に悩み、結婚により関連人口が増えることに期待している。人口流出が進んでいる地方の移住施策のモデルケースとなるべく、S.E.Onetoは地域貢献および地域おこしの一環として今回の婚活イベントを開催。

婚活イベントすべての費用と集客の一部をS.E.Onetopが受け持ち、広告費の一部と未婚の市民を中心とした集客を村山市が受け持った。

村山市のWEB関連企業であるS.E.Onetopは、日ごろから「メタバース」をオフィスとしている。2016年の会社設立時からビデオ会議を使ったリモートワークを行ってきた。2021年にメタバースを導入。メタバースは主に打ち合わせや会議で使用している。

同社は培ったメタバースのノウハウを生かし、地域活性にも取り組む考えだ。

高いカップリング率で大盛況だった婚活イベント

参加者は市内の男性5人と市内外から集まった女性6人。仲人として一般社団法人NA-Cord(ナコード)協会の3名がアバターとなってイベントをサポートした。

立体的に再現されたイベント会場で、仮名を使いアバターとなって会場に登場した参加者の11人は、それぞれ1対1での会話をしたり自己PRをしたりしてイベントを楽しんだ。

カップリングは本人の意向や事前に行った性格診断の結果をもとに行われ、5組のカップルが誕生。 参加者からは「初めてメタバースを使ったが、すぐに慣れて普段通り会話できた」「顔が見えない分、自分らしさが出せた」などの感想が寄せられたという。

メタバース婚活では、対面では緊張してうまく話せないという人でも、アバターとなることで本来の自分に近い状態で会話できるという。男女問わず、見た目に惑わされない、内面重視の出会いを求めている人に嬉しいイベントだ。

なかなかデジタル化が進まない山形県のなかで、村山市は新しいことに積極的に取り組んでいる。市の担当者は「短時間でも参加者同士に絆が生まれることが分かった。他分野でもメタバースの活用を進めたい」と語ったそうだ。

S.E.Onetopの顧客はほとんどが東京の企業だが、デジタル技術で地域に貢献したいとして山形県内に拠点を置き続けている。今回のメタバース婚活イベントの開催も、地域貢献の一部だとして、CEOの滝口氏は「地域の実情に合った活用事例をつくりたい」としている。

会社概要

  • 会社名:S.E.Onetop合同会社
  • 設立年月:2018年7月
  • 事業内容:web原稿作成・編集、紙媒体原稿作成・編集、SEO及びSEMに関するコンサルティング、webサイト制作・運営、クリエィティブ事業(広告制作・提案)、ファイナンシャルプランニング業、教育事業
  • 会社URL: https://se-onetop.com/

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