DIC株式会社は、長期経営計画「DIC Vision 2030」のもと、「人的資本経営の強化」を基本戦略に、多様性ある人材の確保と活躍支援に注力しています。特に「女性活躍推進」と「共働き・共育て支援」において、柔軟な働き方の推進やキャリア継続支援策の整備など、多角的な取り組みを進めてきました。

これらの努力は、男女差のない平均勤続年数、ほぼ100%の産休からの復職率、約90%の男性社員の育児休業取得率という顕著な成果に結実しています。そして今回、その取り組みが「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」として初選定される栄誉を得ました。

この選定は、DICが社会における共働き・共育てのモデルとして、また女性の活躍を推進する企業文化の構築において、業界をリードする存在であることを証明しています。

DICとは? – 企業の基本情報とビジョン

DIC株式会社は、世界をリードする総合化学メーカーとして、幅広い製品とサービスを提供しています。創業以来、DICは印刷インキをはじめとする高機能材料、電子ディスプレイ材料、高性能樹脂など、多岐にわたる分野で革新的な製品を開発し、世界各国の市場に供給してきました。長期経営計画「DIC Vision 2030」では、「持続可能な社会の実現に貢献する」をミッションに掲げ、環境保全活動や社会貢献活動を積極的に推進しています。

また、DICは「人的資本経営の強化」を基本戦略の一つとしており、従業員一人ひとりの多様性を尊重し、その能力を最大限に引き出すための環境づくりに力を入れています。特に、女性の活躍推進や共働き・共育て支援に関する取り組みは、社内外から高い評価を受けており、これらの努力が「Nextなでしこ企業」の選定に繋がったと言えるでしょう。

「Nextなでしこ企業」とは何か?

「Nextなでしこ企業」とは、経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する、女性の活躍推進に加え、共働き・共育てを可能にする男女問わない両立支援に関する取り組みが特に優れた企業のことを指します。2012年度からスタートした「なでしこ銘柄」の選定に続き、より包括的なダイバーシティ&インクルージョンの推進を目指して設けられました。

この選定は、企業が中長期的な価値向上を図る上で、女性の活躍推進だけでなく、全ての従業員が仕事と家庭生活を両立しやすい環境を整備することの重要性を訴えています。DIC株式会社がこの「Nextなでしこ企業」に初選定されたことは、同社が長年にわたり積み重ねてきた女性の活躍推進と共働き・共育て支援の取り組みが、その全ての従業員にとって働きやすい環境を提供することに成功している証と言えるでしょう。

この選定を通じて、DICは今後もダイバーシティ&インクルージョンのさらなる推進に努め、社会全体のモデルとなるような企業文化の構築を目指しています。

DICの「共働き・共育て支援」の歴史と進化

DIC株式会社が「共働き・共育て支援」に力を入れ始めたのは、社会の変化と従業員のニーズの多様化に応えるためです。初期の段階では、主に女性従業員の活躍を支援するための施策を中心に展開していましたが、時代の流れと共に、男性従業員の育児参加の支援や、仕事と家庭生活のバランスを重視する文化の醸成にも力を注ぐようになりました。これらの取り組みは、従業員が仕事と私生活の両立を図りやすくすることで、長期的なキャリア形成を支え、企業全体の生産性向上にも寄与しています。

DICでは、柔軟な働き方を推進するための制度を整備し、テレワークやフレックスタイム制度の導入、短時間勤務制度の拡充など、多様な働き方を支える基盤を築いてきました。また、育児休業の取得を促進するための啓発活動や、復職後のキャリア支援プログラムの充実も進められています。これらの取り組みは、従業員からの高い評価を受けるとともに、外部からも先進的な人事制度として注目されています。

女性活躍推進の取り組みと成果

DIC株式会社の女性活躍推進の取り組みは、単に女性従業員の数を増やすことに留まらず、女性がリーダーシップを発揮し、多様なキャリアを築ける環境を整えることに重点を置いています。具体的には、女性の採用拡大はもちろんのこと、女性従業員がキャリアアップを目指せるような研修プログラムの提供、メンタリング制度の導入、女性管理職の比率向上を目指した目標設定など、多角的なアプローチを実施しています。

これらの取り組みにより、DICでは女性従業員のキャリア形成の機会が大幅に拡大し、女性管理職の数も年々増加しています。また、育児と仕事の両立を支援する制度の充実により、女性従業員の離職率の低下にも成功しています。これらの成果は、DICが「Nextなでしこ企業」として選定される重要な要因となりました。同社の女性活躍推進の取り組みは、従業員の満足度向上はもちろん、企業のイノベーションと競争力の強化にも寄与していると評価されています。

男性社員の育児参加 – 社会変化への貢献

DIC株式会社では、男性社員の育児参加を積極的に支援することで、社会全体の意識変革に貢献しています。同社は、男性の育児休業取得率を高めるために、休業制度の周知徹底や職場の風土改革に力を入れてきました。

これにより、男性社員の育児休業取得率は約90%に達し、これは業界内でも顕著な成果として注目されています。DICの取り組みは、男性が育児に積極的に関わることの重要性を社会に示すとともに、職場におけるジェンダー平等の推進にも寄与しています。

このような取り組みは、従業員が仕事と家庭生活を両立しやすい環境を整備することで、従業員の満足度やモチベーションの向上につながります。また、育児参加を通じて、男性社員自身の人生観や価値観が豊かになるとともに、家庭内での役割分担の見直しにも繋がっています。DICのような企業の取り組みが広がることで、社会全体のワークライフバランスの向上や、多様な働き方の受容が進むことが期待されます。

DICの柔軟な働き方支援策

DIC株式会社では、従業員が仕事と私生活のバランスを取りながら、高いパフォーマンスを発揮できるよう、柔軟な働き方を支援するための様々な制度を導入しています。テレワークやフレックスタイム制度、短時間勤務制度など、多様な働き方を選択できる環境を整えることで、従業員一人ひとりのライフステージやライフスタイルに合わせた働き方を実現しています。これらの制度は、従業員が自身の仕事と家庭生活の両立を図りやすくするだけでなく、仕事の効率化や生産性の向上にも寄与しています。

特に、テレワーク制度の積極的な推進は、通勤時間の削減や柔軟な勤務地の選択を可能にし、従業員の仕事への満足度を高めるとともに、新型コロナウイルス感染症の流行におけるリスク管理にも貢献しました。DICの柔軟な働き方支援策は、従業員が長期的にキャリアを築きながら、健康で充実した生活を送るための基盤を提供しています。

産休・育休制度と復職支援の実績

DIC株式会社では、産休・育休制度の充実と復職後の支援に力を入れています。同社の産休・育休制度は、従業員が家庭と仕事の両立を実現できるよう設計されており、産前産後休暇に加え、育児休業を男女問わず取得しやすい環境が整っています。この結果、産休からの復職率はほぼ100%に達しており、育児休業後もキャリアを継続できる体制が確立されています。

復職支援においては、復職前後のフォローアップ研修やメンター制度を通じて、スムーズな職場復帰を支援しています。また、子育て中の従業員が働きやすいよう、時短勤務制度や子どもの急な病気に対応するための休暇制度も用意されています。これらの制度は、従業員が仕事と家庭生活のバランスを取りながら、長期的にキャリアを築いていくための基盤となっています。

ダイバーシティ&インクルージョンの推進

DIC株式会社では、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の推進を通じて、多様な人材が活躍できる職場環境の構築に取り組んでいます。同社のD&I推進策は、性別、年齢、国籍、障害の有無など、多様なバックグラウンドを持つ従業員が互いの違いを尊重し合い、その能力を最大限に発揮できるような取り組みを含んでいます。具体的には、ダイバーシティをテーマにした研修の実施、多様な働き方を支援する制度の整備、異文化理解を深めるための交流プログラムなどがあります。

これらの取り組みにより、DICは従業員一人ひとりが自身の個性や能力を活かしながら、互いに協力し合い、イノベーションを生み出す文化を育んでいます。D&Iの推進は、企業の持続的な成長と競争力の強化に不可欠であり、DICはこの分野でのリーダーシップを発揮し続けています。

社員の声 – 実際の支援策の影響

DIC株式会社の支援策が社員の生活とキャリアにどのような影響を与えているのか、実際の社員の声を通して見てみましょう。多くの社員が、柔軟な働き方や育児支援策のおかげで、仕事と家庭生活のバランスを取りやすくなったと感じています。

特に、育児休業を経験した男性社員からは、この制度が自身の家庭での役割や子育てへの関わり方に大きな変化をもたらしたという声が聞かれます。また、復職した女性社員からは、復職支援制度の充実がキャリアの継続を後押ししてくれたとの声が多く挙がっています。

これらの声は、DICが従業員一人ひとりの多様なニーズに応え、それぞれが最大限のパフォーマンスを発揮できる環境を整えていることを示しています。社員からの肯定的なフィードバックは、同社の人事政策が正しい方向に進んでいる証拠であり、これらの取り組みが企業文化の一部として根付いていることを物語っています。

「Nextなでしこ企業」選定の意義と今後の展望

DIC株式会社が「Nextなでしこ企業」として選定されたことは、同社の女性活躍推進と共働き・共育て支援の取り組みが、社会的にも高く評価されていることを意味します。この選定は、DICの取り組みが単に内部の人事政策に留まらず、社会全体の変革を促す一翼を担っていることを示しています。今後、DICはこの選定を契機に、さらに多様性と包摂性を重視した職場環境の構築に力を入れていく計画です。

また、この選定を通じて、他の企業に対しても女性の活躍推進や共働き・共育て支援の重要性を啓発し、業界全体の意識改革を促す役割を果たすことが期待されています。DICは、自社の取り組みを共有し、他企業との連携を深めることで、社会全体のダイバーシティ&インクルージョンの推進に貢献していきたいと考えています。

他企業へのメッセージ – 共働き・共育て支援の普及に向けて

DIC株式会社の取り組みは、他の企業にとっても大きな示唆を与えています。共働き・共育て支援は、従業員の満足度と企業の生産性向上の両方に寄与する重要な施策です。DICは、自社の成功事例を通じて、他企業に対しても積極的な取り組みの重要性を伝えています。特に、男性社員の育児参加の促進や、復職支援制度の充実は、多様な働き方を実現する上で欠かせない要素です

DICの経験から学べることは多く、他の企業もDICの取り組みを参考にしながら、自社独自の支援策を開発し、実施していくことが求められます。共働き・共育て支援の普及は、一企業の努力だけではなく、社会全体の意識改革と連携が必要です。DICは、この分野でのリーダーとして、知見と経験を共有し、他企業とともに社会全体の変革を目指しています。

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