豊田章男氏が会長を務める自工会(日本自動車工業会)はこの度、欧米各国の自動車工業会と協議し、二酸化炭素の排出量を削減しカーボンニュートラルを2050年までに達成するという方向性で共通認識を持つ旨を発表した。ACEA(欧州自工会)、ANFIA(イタリア自工会)、Auto Innovators(米国自工会)、GAC(カナダ自工会)、JAMA(日本自工会)、PFA(フランス自工会)、SMMT(英国自工会)、VDA(ドイツ自工会)が名を連ねている。
カーボンニュートラル達成に向けた方向性の抄訳
カーボンニュートラル達成に向けた再確認の原文は英語で記されており、以下に要約を紹介する。
2022年11月、国際自動車工業連合会(OICA)は「2050年までのカーボンニュートラル」にて方針を表明し、自動車にまつわる脱炭素化を支援するために行う具体的な行動を発表した。
まず、脱炭素化は世界各国の自動車業界にとって共通目標であり、実現へ向けて取り組みが行なわれていると述べた上で、「すべての国にとって2050年までの達成目標に向けた実用的かつ持続可能な態勢を整えるためには、新しいものを作る技術に加え、工夫による多角的アプローチが必要である」と強調している。
さらにカーボンニュートラル実現には、新車への対策のみならず既存の自動車からのCO2排出も削減する必要があり、そのためには技術の進歩が欠かせないとも述べている。例えば、ゼロエミッション車両や燃料電池車等のように排出されるCO2自体ををゼロにする技術や、内燃機関車両のようなCO2排出をオフセットするエネルギー(カーボンニュートラル燃料)を用いた技術など。
いずれの技術を採用しようとも、2050年の達成目標の実現には、政府参入の官民連携や継続的インフラ投資、道路交通エコシステムの構築となる。
OICAは世界の自動車産業界の代表として以下のように述べている。
2050年までに自動車分野でカーボンニュートラルを達成するという意志を連携各国と再共有できたことは、現在の地政学的・社会経済的な観点から時宜を得たものであった。
尚、原文は以下の通り
OICA Releases Global Decarbonization Framework
https://www.oica.net/oica-releases-global-decarbonization-framework/
自工会(日本自動車工業会)について
- 一般社団法人日本自動車工業会
- URL: https://www.jama.or.jp/
- 代表者:会長 豊田章男
- 所在地:東京都港区芝大門1-1-30 日本自動車会館
- 設立:1967年(昭和42年)4月3日
会員:いすゞ自動車株式会社、カワサキモータース株式会社、スズキ株式会社、株式会社SUBARU、ダイハツ工業株式会社、トヨタ自動車株式会社、日産自動車株式会社、日野自動車株式会社、本田技研工業株式会社、マツダ株式会社、三菱自動車工業株式会社、三菱ふそうトラック・バス株式会社、ヤマハ発動機株式会社、UDトラックス株式会社(社名50音順)
OICA(国際自動車工業連合)について
- Organisation Internationale des Constructeurs d’Automobiles
- URL: www.oica.net
- founded in Paris in 1919
- membership (https://www.oica.net/category/about-us/members/)