Snowflakeはデータクラウドサミットにて、Apache Icebergのテーブルフォーマットに基づく新しいオープンデータカタログ「Polaris」を発表した。このカタログは自己ホスティングおよびSnowflakeホスティングのオプションがあり、他のクエリエンジンとの相互運用性を確保する。Polarisは、エンタープライズユーザーがベンダーロックインを回避しつつ、自由にクエリエンジンを選択できるように設計されている。

Snowflakeが新しいオープンカタログ「Polaris」を発表

Snowflakeは、データクラウドサミットにおいて新しいオープンデータカタログ「Polaris」を発表した。このカタログは、Apache Icebergのテーブルフォーマットに準拠しており、自己ホスティングおよびSnowflakeホスティングのオプションが提供される。Polarisの目的は、データのインデックス化と整理を行うことであり、これによりエンタープライズユーザーは異なるクエリエンジンを使用してデータ資産から価値を引き出すことが可能になる。

Polarisは、完全にオープンソースであり、90日以内にオープンソース化される予定である。Snowflakeの製品担当副社長であるクリスチャン・クライナーマンは、このカタログが単なるSnowflakeの機能にとどまらず、業界パートナーと連携して顧客にクエリエンジンの選択肢を提供することを強調している。これにより、ユーザーはロックインを避け、読み取りおよび書き込み活動を自由に調整できるようになる。

Polarisは、AWS、Confluent、Dremio、Google Cloud、Microsoft Azure、Salesforceなど、主要なクラウドプロバイダーから既に支持を受けている。この新しいカタログは、データプラットフォームベンダーが異なるテーブルフォーマット間の相互運用性を確保するための重要なステップとなるだろう。Snowflakeの発表は、オープンスタンダードの推進と顧客に対する選択の自由を強調している。

Apache Icebergのテーブルフォーマットに準拠

Polarisカタログは、Apache Icebergのテーブルフォーマットに完全に準拠している。これは、データ管理において高い柔軟性と効率性を提供するためであり、エンタープライズユーザーが様々なクエリエンジンを使用してデータをクエリすることを可能にする。Icebergは、オープンソースのRESTプロトコルに基づいており、データアクセスと取得の標準を提供する。

このカタログは、Apache Flink、Apache Spark、Dremio、Python、Trinoなど、多くのエンジンでIceberg REST APIを使用してデータを操作できるように設計されている。また、PolarisはDockerやKubernetesなどのコンテナを使用して自己ホスティングが可能であり、ユーザーはホスティングインフラストラクチャを自由に選択できる。

Snowflakeは、これらのAPIを消費し、自社のクエリエンジンでも同様にデータを操作するための作業を進めている。また、セキュリティに関しても高いレベルの権限管理を確保するための拡張が行われている。これにより、異なるエンジン間で一貫したセキュリティエンタイトルメントが提供される。これらの機能により、Polarisはベンダーロックインを回避し、ユーザーにとって柔軟で強力なデータ管理ツールとなる。

ベンダーロックインの問題を解消

エンタープライズユーザーが直面する主要な課題の一つは、ベンダーロックインである。特定のベンダーの技術に依存すると、データの移行や異なる技術の使用が制約されることが多い。この問題に対処するため、SnowflakeはPolarisカタログを導入した。PolarisはオープンソースのRESTプロトコルに基づいており、異なるクエリエンジンと相互運用することで、ユーザーに多様な選択肢を提供する。

Polarisのもう一つの利点は、その柔軟なホスティングオプションである。ユーザーはSnowflakeのデータクラウド上にPolarisをホストするか、自身のインフラストラクチャ上にホストするかを選択できる。これにより、ユーザーは自身のニーズに最適な環境を選ぶことができる。また、Polarisのバックエンド実装は常にオープンソースであり、ユーザーはホスティングインフラストラクチャを自由に変更できる。

クリスチャン・クライナーマンは、「Polarisは完全にオープンな標準であり、ユーザーがデータを操作するためのAPIを提供する」と述べている。これにより、エンタープライズユーザーは、異なるクエリエンジンを使用してデータをクエリし、ベンダーロックインの問題を回避することができる。これらの特長により、Polarisはエンタープライズユーザーにとって非常に価値のあるツールとなる。

主要クラウドプロバイダーからの支持

Polarisカタログは、主要なクラウドプロバイダーから広く支持を受けている。AWS、Confluent、Dremio、Google Cloud、Microsoft Azure、Salesforceなどがその代表である。これらの企業は、オープンスタンダードの推進とデータの相互運用性を重視しており、Polarisの導入により、顧客に対してより柔軟で効率的なデータ管理を提供できると期待している。

SnowflakeのPolarisはデータの錠前を壊す万能鍵か

Snowflakeが発表したPolarisカタログは、まるでデータ管理の錠前を開ける万能鍵のようである。従来、データプラットフォームはベンダーロックインという厄介な問題に直面していた。特定のベンダーの技術に縛られ、他のシステムと相互運用することが困難だった。しかし、Polarisはこの問題を解消するための革新的な解決策を提供している。

Polarisは、Apache Icebergのテーブルフォーマットに基づいて設計されており、異なるクエリエンジンとの相互運用性を確保している。これは、データのインデックス化と整理を効率的に行うだけでなく、ユーザーが自由にクエリエンジンを選択できる柔軟性を提供する。AWS、Google Cloud、Microsoft Azureなどの主要クラウドプロバイダーからの支持も、このカタログの信頼性と有用性を裏付けている。

この発表は、データ管理の未来に対する大きな一歩と言えるだろう。データの錠前を開ける万能鍵として、Polarisはエンタープライズユーザーにとって非常に価値のあるツールとなるだろう。ベンダーロックインの問題を解消し、データの相互運用性を確保することで、ユーザーはより自由にデータを操作し、最大限の価値を引き出すことができる。

Polarisは、単なる技術的進歩にとどまらず、データ管理の哲学そのものを変える可能性を秘めている。データの自由な流通と相互運用性を追求するこのアプローチは、今後のデータプラットフォームのスタンダードとなるかもしれない。未来のデータ管理において、Polarisはその名の通り、北極星のように道しるべとなる存在である。

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