編集部
Appleは、明日発表予定のiPhone 16とiOS 18に先駆け、新たなApple Pay機能「Tap to Provision」を無効化した。
この機能はNFC対応のクレジットカードをiPhoneにタップするだけで、Apple Payに簡単にカードを追加できるものだったが、iOS 18のベータ版ユーザーには提供されないことが決定された。
機能が正式に戻るかどうかは不明であるが、今後のアップデートで再び利用可能になる可能性がある。
Appleが新機能を無効化した理由
Appleは、iOS 18の正式リリースを控え、新たなApple Pay機能「Tap to Provision」を突然無効化した。この決定は、iOS 18およびiOS 18.1ベータ版を利用しているユーザーに影響を与えた。この機能は、クレジットカードやデビットカードをNFC対応のiPhoneにタップすることで、Apple Payへの追加が可能になる便利なものであったが、実際の利用においては多くの問題が発生していた。
「Tap to Provision」の無効化について、Appleは公式な理由を公表していないが、リリース直前に停止されたことから、機能の安定性やセキュリティに関する問題が背景にあると考えられる。特に一部のカードでは正常に動作しないケースが報告されており、Appleはその修正が間に合わなかった可能性が高い。
これにより、ユーザーは再び手動でカード情報を入力する手順に戻ることとなった。機能の復活については明言されていないが、Appleがこの新機能を再調整し、近い将来再び利用可能になることが期待されている。
「Tap to Provision」機能とは？
「Tap to Provision」は、iOS 18のWalletアプリに新たに搭載された機能である。NFC対応のクレジットカードやデビットカードをiPhoneにタップするだけで、Apple Payにカードを追加できる簡便な方法として注目されていた。この機能が有効な間は、カードを写真撮影したり、手動で番号を入力する手間が省かれ、ユーザーの利便性が大幅に向上していた。
しかし、この機能を利用するには、カード情報の追加後も銀行からのSMSコードやその他の認証方法での確認作業が必要であった。そのため、完全にワンタップで完結するわけではないが、カード追加プロセスを大幅に短縮する機能であったことに変わりはない。
「Tap to Provision」は、新規ユーザーや頻繁にカードを追加するユーザーにとって非常に便利なものであり、Apple Payの利用拡大を後押しする存在となるはずであった。今回の無効化により、この便利な機能が再び利用できるようになる時期が待たれる。
利用者に与える影響
「Tap to Provision」機能が無効化されたことで、Apple Payユーザーはこれまで通りの方法でカードを追加する必要がある。具体的には、カード情報をカメラで読み取るか、手動で入力し、その後SMSなどで送られてくる認証コードを入力して登録を完了させる従来の手続きが再び必要となる。
一部のユーザーにとっては、特に複数のカードをApple Payに登録している場合、この変更は少なからず不便を強いることになる。また、NFCを利用して簡単にカードを追加できるという新機能に期待していたユーザーにとって、今回の無効化は失望感を与える結果となった。
Appleは、iOSのアップデートによってユーザー体験を向上させることを常に目指しているが、今回のケースではその準備が万全ではなかったことが露呈した形である。ユーザーは新機能の復活を待ちながら、現行の手順に戻らざるを得ない状況にある。
今後の展開とiOS 18のリリースに期待
Appleは、iOS 18の正式リリースを控えているが、今回の「Tap to Provision」機能の無効化は、全体のアップデートに対する影響をほとんど与えないと考えられている。Appleは新しいiPhone 16とともに、iOS 18に搭載される多くの新機能を発表する予定であり、ユーザーの関心は引き続き高まっている。
「Tap to Provision」の復活がいつになるかは明言されていないが、今回の無効化が一時的な措置であることから、今後のアップデートで再び利用可能になる可能性は高い。また、Appleはユーザーからのフィードバックを積極的に収集し、問題点を改善した上で機能を再導入する方針を取るだろう。
iOS 18のリリースとともに、他にも多くの新機能が提供される予定であるため、ユーザーは引き続きAppleの動向を注視することが求められる。