Appleは本日のGlowtimeイベントで、新型AirPods 4を発表した。新モデルは開放型デザインを採用し、2つの異なる価格帯で提供される。高価格帯モデルはAppleの開放型イヤフォンとして初めてアクティブノイズキャンセリング(ANC)を搭載しており、音環境に合わせて自動的に音量を調整する「アダプティブオーディオ」や、会話中に音楽の音量を自動で下げる「会話認識」機能も備えている。

また、AirPods Maxも4年ぶりにアップデートされ、新色とType-Cポートを採用したものの、性能面での大きな進化は見られない。

AirPods 4の新機能と価格設定

Appleは新型AirPods 4を2つのモデルで発表した。高価格帯のモデルは179ドル、ベースモデルは129ドルで販売され、どちらも本日から予約受付が開始され、9月20日に発売される。新型AirPods 4は従来の第2世代および第3世代のモデルを置き換え、開放型デザインを採用しているのが特徴である。また、EUの規制に対応するため、従来のLightningポートに代わりType-Cポートを搭載している。

高価格帯モデルの主な特徴は、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能の搭載である。これはAppleの開放型イヤフォンとして初めての採用であり、透明モードやアダプティブオーディオなどの機能も備えている。これにより、周囲の音に応じて自動で音量を調整することが可能で、ユーザーの快適なリスニング体験を実現する。さらに、充電ケースは「探す」機能に対応し、スピーカーを内蔵することで紛失時に音で場所を特定できるようになっている。

これに対し、ベースモデルはANCこそ搭載していないものの、同じH2チップを内蔵しており、全体的なオーディオ品質の向上が図られている。両モデルとも、Type-C充電ポートへの変更により、Appleのデバイス間での互換性がさらに強化されている。

開放型デザインにANCを搭載したAirPods 4

新型AirPods 4の注目すべき特徴は、開放型デザインにANCを初めて採用した点である。これは、従来の密閉型イヤフォンとは異なり、外の音を完全に遮断せずにノイズを除去する新たなアプローチである。これにより、周囲の音を自然に聞き取りつつも、騒がしい環境でもクリアな音質を楽しむことができる。特に、通勤やカフェなどの場所での使用に適しており、ユーザーの日常生活に溶け込むように設計されている。

さらに、AirPods 4には「アダプティブオーディオ」機能が搭載されており、ユーザーの周囲の音環境に応じて自動的に音量を調整する。この機能は、例えば電車の中や人混みの中など、騒音レベルが変動する場面で非常に有用である。また、「会話認識」機能も搭載されており、ユーザーが会話を始めると自動的に音楽の音量が下がり、快適に話すことができるようになっている。

充電ケースには「探す」機能が搭載されており、ケースを紛失した際には音で位置を知らせることができる。また、Apple WatchやQi対応のワイヤレス充電器でも充電が可能で、利便性がさらに向上している。新型AirPods 4は、これまでのAppleのイヤフォンとは一線を画す新たな体験を提供している。

AirPods Maxのアップデート内容と新カラーバリエーション

AirPods Maxは今回のアップデートで新しいカラーバリエーションが追加された。新色としては、ミッドナイト、ブルー、パープル、オレンジ、そしてスターライトの5色がラインアップに加わり、ユーザーの選択肢が広がった。これにより、個性的なカラーを楽しみたいユーザーにも対応する一方、従来からのスタイルを好むユーザーも満足させる内容となっている。

性能面でのアップデートは大きな変化がないが、充電ポートはEUの新規制に合わせてType-Cに変更された。これにより、iPhoneやMacBookなど、他のApple製品と同じ充電ケーブルで充電が可能となり、利便性が向上している。Appleはこうしたアップデートを通じて、エコシステムの一貫性を保ちつつ、ユーザーエクスペリエンスの向上を目指している。

価格は従来と同じ549ドルで、引き続き高価格帯を維持しているが、今回のアップデートによってAirPods Maxの魅力がさらに強化されたと言える。ただし、ユーザーの中には性能面での大幅な進化を期待していた声もあり、その点では賛否が分かれる内容となっている。今後、より革新的なアップデートが期待される中で、AirPods Maxの立ち位置は変わらず高級オーディオの代名詞として君臨している。

EU規制に対応するためのType-Cポート採用

Appleは新型AirPods 4およびAirPods Maxにおいて、EUの新しい規制に対応するためにType-Cポートを採用した。この規制は、電子機器の充電ポートを統一し、環境負荷の低減とユーザーの利便性向上を目指したものである。これにより、従来のLightningポートからType-Cへの変更が強制され、Appleもこれに応じた形だ。

新型AirPods 4のType-Cポート採用は、ユーザーにとって一貫した充電環境を提供するものであり、他のApple製品との相互互換性が強化された点が大きな利点である。例えば、iPhoneやMacBookなどの製品と同じケーブルで充電が可能になるため、複数のケーブルを持ち歩く必要がなくなる。これにより、旅行や外出時の持ち物が減り、利便性が向上する。

また、Type-Cポートの採用はAppleにとっても大きな転換点であり、同社の製品ラインナップ全体において統一感が生まれた。これは、ユーザーエクスペリエンスの一貫性を追求するAppleの理念に合致するものであり、今後の製品にも同様の変更が進むことが予想される。Type-Cへの移行は、Appleが規制に対応するだけでなく、ユーザーの使いやすさを第一に考えた選択であると言える。

Reinforz Insight
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