編集部
横須賀市は、メタバースを活用して市の魅力を発信する「メタバースヨコスカ」プロジェクトを進めている。今回はその一環として、猿島と三笠ロボをテーマにしたメタバース観光ツアーが開催されることとなった。
観光スポットの紹介に加え、クリエイターのこだわりなども解説され、参加者はVRChat上でリアルタイムに体験できる。参加費は無料であり、初心者でも気軽に参加できる内容だ。
さらに、横須賀市の試験運用中のAIアバター「えーあいそーだんいん」がツアーを案内する役割を担うという。
メタバースを活用した観光プロジェクト「メタバースヨコスカ」とは
「メタバースヨコスカ」は、横須賀市が推進するメタバースを活用した観光PRプロジェクトである。2023年10月に運用を開始し、VR空間を通じて横須賀の観光地を国内外にアピールすることを目的としている。主にVRChatというプラットフォームを利用し、ユーザーが仮想空間で観光地を体験できる仕組みを提供している。
プロジェクトの一環として、横須賀市はこれまでに2つのワールドを展開しており、その中でも「DOBUITA＆MIKASA WORLD」は2024年5月に訪問者数が10万人を突破するなど、大きな反響を呼んでいる。メタバース内では、地元で有名な「スカジャン」などの3Dデータも無料で配布され、多くのユーザーに利用されている。こうした取り組みにより、横須賀市はメタバースという新たな形で観光地としての魅力を発信し、観光客誘致に成功している。
また、横須賀市ではメタバースを通じた観光体験のさらなる進化を目指し、定期的にイベントやツアーを開催している。これにより、仮想空間でありながらも、リアルな観光体験を楽しむことができるのが「メタバースヨコスカ」の最大の特徴である。
三笠ロボが登場する「SARUSHIMA WORLD」を体験
「SARUSHIMA WORLD」は、横須賀市のメタバースプロジェクト「メタバースヨコスカ」の一環として2023年冬にオープンしたワールドである。このワールドの特徴は、猿島をテーマにした仮想空間に、巨大な三笠ロボが君臨することである。ユーザーは、メタバース内で猿島を探索し、三笠ロボとともに独特な観光体験を楽しむことができる。
猿島は現実世界では無人島であり、歴史的な遺産や自然豊かな観光スポットとして知られているが、メタバースではそれに加えて、クリエイターの想像力を活かした未来的な演出が施されている。特に三笠ロボは、猿島のシンボル的存在として観光者を迎え、インパクトのあるビジュアルとともに、観光体験を一層盛り上げている。
この「SARUSHIMA WORLD」は、特にVRChat初心者でも簡単に参加できる設計になっており、観光ガイドやクリエイターの解説がリアルタイムで行われる。こうした双方向のインタラクティブな体験が、参加者にとって忘れられないものになると期待されている。
参加費無料！観光スポットとクリエイターの解説
今回のメタバース観光ツアー「猿島＆三笠ロボ編」は、参加費が無料であるため、誰でも気軽に参加することができる。また、ツアー中には横須賀市の職員やAIアバター「えーあいそーだんいん」がガイド役を務め、観光スポットの魅力や歴史、クリエイターのこだわりなどを詳しく解説する。
観光ツアーは、参加者がVRChatの中でリアルタイムに観光地を巡りながら、ガイドの説明を聞く形で進行する。参加者は、自宅にいながらもメタバース内で横須賀の観光スポットを体験できるため、物理的な距離を感じさせない新しい観光の形を楽しむことができる。
特に、ツアーで紹介される猿島や三笠ロボは、現実では体験できないようなスケール感や演出が施されており、メタバースならではの魅力が満載である。参加者はツアー中に自由に動き回り、観光スポットの細部まで探索できるため、まるで実際にその場にいるかのような感覚を味わうことができるだろう。
AIアバター「えーあいそーだんいん」が案内役
「えーあいそーだんいん」は、横須賀市が試験運用しているAIアバターであり、今回のメタバース観光ツアーでは案内役を務める。アバターは、人気キャラクター「まめひなた」を基にしたデザインで、音声での対話が可能なインタラクティブな存在である。
このAIアバターは、観光案内だけでなく、雑談や質問にも応じることができるため、参加者とのコミュニケーションを活発にする役割を担っている。また、ツアー中にはアバターが表情や動きを交えながら解説を行うため、視覚的にも楽しめる要素が多い。
「えーあいそーだんいん」は、AI技術を活用した新しい観光ガイドの形を提案しており、今後の観光業界においても注目される存在である。今回のツアーでは、このAIアバターとともに、横須賀のメタバース空間を楽しむことができ、参加者にとって新鮮で刺激的な体験となることだろう。