株式会社クリューシステムズは、フルクラウド型監視カメラサービス向けの新たなエッジアダプタ「GoodEdge®」を発表した。これまでのAI内蔵製品に比べて、AI機能を削減し、コストを大幅に抑えたのが特徴である。
新エッジアダプタは、監視カメラを直接クラウドに接続し、安価なネットワーク環境でも安定したサービスを提供できる。10月9日からの受注開始が予定されている。
新エッジアダプタ「GoodEdge®」の概要と価格
株式会社クリューシステムズが発表した「GoodEdge®」は、既存のエッジAIアダプタに比べて大幅にコストを抑えた製品である。従来のエッジAIアダプタは、AI機能を内蔵し、4台の監視カメラをクラウド上でAI分析することが可能であったが、新たに発表された「GoodEdge®」は、AI機能を削減し、監視カメラを単純にクラウドへ接続するための低コストソリューションとして位置づけられている。
「GoodEdge®」は定価120,000円(税別)で、従来のエッジAIアダプタ(240,000円)と比較して約半額という非常にリーズナブルな価格で提供される。この価格設定は、監視システムの初期導入コストを抑えたい企業にとって大きなメリットとなる。エッジアダプタは、一般的な監視カメラと組み合わせて利用でき、特定の専用カメラを必要としない点も、柔軟なシステム設計を可能にしている。
10月9日からの受注開始が予定されており、初回出荷も年内に見込まれている。施設の監視システムをクラウド化するニーズが高まる中で、この新しいエッジアダプタは、様々な業界での導入が期待されている。
フルクラウド型監視カメラサービスの利便性と強み
「GoodEdge®」は、クリューシステムズが提供するフルクラウド型監視カメラサービス「Accepturé® C-VMS」と組み合わせて使用される。このサービスは、従来のオンプレミス型監視システムとは異なり、カメラからの映像を直接クラウドに送信し、遠隔地からも映像の確認や管理ができるのが特徴である。
特に、クラウド型のメリットとして挙げられるのが、サイバーセキュリティの強化である。オンプレミス型のシステムでは、施設内で録画データを保存するため、外部からのハッキングリスクが高まる可能性があるが、クラウド上でデータを管理することで、そのリスクを大幅に軽減できる。また、クラウド上のデータはAIによる分析が可能で、録画データの利活用が一層促進される。
さらに、ネットワーク帯域が不安定な環境でも「Accepturé® C-VMS」は安定して利用できる。これにより、低コストなネットワークを使用する中小企業や、広域での監視を必要とする大規模施設においても、効果的な監視体制が実現する。クラウド型システムの柔軟性と拡張性は、今後も多くの企業にとって大きな利点となるだろう。
エッジAIアダプタとの違いと導入メリット
「GoodEdge®」は、AI機能を内蔵しない点で、従来のエッジAIアダプタとは明確に異なる。エッジAIアダプタは、AIを活用した映像解析を実行できるため、監視カメラの映像データをリアルタイムで分析し、異常検知などを自動的に行うことが可能である。このため、高度なセキュリティを求める施設や、AI分析を活用した業務効率化を図る企業には引き続き有用な選択肢である。
一方、「GoodEdge®」は、AI解析が不要なシーンや、コスト重視のシステム構築に最適化されている。120,000円という低価格での提供により、小規模施設や予算の限られたプロジェクトでも、容易にクラウド型監視システムを導入できる。このため、特別なAI機能が不要な場合には、コスト削減を図りつつも、クラウド型の監視体制を実現できるメリットがある。
また、既存の監視カメラシステムをそのまま活用しつつクラウド化できるため、既存設備を活かした運用コストの最適化が可能となる。「GoodEdge®」は、シンプルな監視ニーズに応えるだけでなく、システム拡張の柔軟性も併せ持つ、バランスの取れたソリューションとして注目されている。