ベネッセコーポレーションは2024年9月24日、業界初となるメタバース上での模擬試験「進研模試」の提供を開始しました。累計動員数3,500万人を超える日本最大級のメタバースプラットフォーム「cluster」を活用し、高校生が自宅や自習室など好きな場所から仮想空間にログインして模試を受験できるようになりました。

この新サービスでは、マーク式が税込2,200円、記述式が税込2,700円で受験可能です。申し込みは2024年9月25日から専用サイトで受け付けており、従来の紙ベースの模試とは異なり、マーク式では即日、記述式でも1〜2週間で採点結果が返ってくる迅速さが特徴です。

さらに、仮想空間内で他の受験生と音声やチャットで交流できるため、勉強仲間が少ない生徒にも新たな学習コミュニティを提供します。ベネッセはこの取り組みを通じて、教育業界におけるメタバース活用の可能性を広げています。

ベネッセ、メタバースで模試を開始:業界初の取り組み

出典:ベネッセコーポレーション

ベネッセコーポレーションは2024年9月24日、業界初となるメタバース上での模擬試験「進研模試」の提供を開始しました。これは、累計動員数3,500万人を超える日本最大級のメタバースプラットフォーム「cluster」を活用した新サービスです。高校生を対象に、自宅や自習室など好きな場所から仮想空間にログインし、模試を受験できるようになりました。

このサービスでは、大学の講義室のような試験会場に自身のアバターを座らせ、マーク式や記述式の試験に対応します。マーク式の場合、即日で採点結果が返ってきます。記述式でも1〜2週間程度で結果を確認できるため、従来の紙ベースの模試よりも迅速かつ効率的です。

申し込みは2024年9月25日から専用サイトで受け付けており、料金はマーク式が2,200円、記述式が2,700円(税込)です。場所や時間を問わず、個人でも受験可能なこのサービスは、少子化や不登校などで勉強仲間が少ない生徒にも新たな学習機会を提供します。

仮想空間での受験がもたらす新たな学習体験

メタバース上での模試受験は、従来の紙ベースやオンライン試験とは異なる新たな学習体験を生み出します。生徒はアバターを通じて仮想の試験会場に集まり、受験の前後には他の生徒と音声やチャットでコミュニケーションを取ることができます。これにより、勉強仲間との交流や情報共有が可能となり、モチベーションの向上につながります。

また、メタバースの特性を活かし、生徒個人が主体的に学習に取り組む環境が整備されています。例えば、試験会場からコミュニティルームに移動して他の生徒と意見交換を行ったり、ライバルを見つけて切磋琢磨することもできます。これらの機能は、学校以外のコミュニティ形成を支援し、生徒の学習意欲を高める効果が期待されます。

さらに、ネット環境があればどこからでも受験可能なため、地方在住の生徒や通信制高校の生徒にも利用しやすい設計となっています。科目ごとに受験できるため、忙しい生徒でも自分のペースで試験に挑戦できます。

メタバースが教育業界にもたらす可能性と課題

メタバースを活用した教育は、新しい学習環境と可能性をもたらします。クラスター株式会社は、教育プログラムのダウンロード数が500を超えるなど、教育現場でのメタバース活用が拡大していると発表しています。具体的には、VR体験会やデジタル人材の育成支援など、多岐にわたる取り組みが行われています。

一方で、メタバース教育には課題も存在します。技術的な面では、高速なインターネット環境や高性能なデバイスが必要となり、一部の生徒にとってはハードルが高い可能性があります。また、仮想空間でのコミュニケーションに慣れていない生徒や教師にとっては、使いこなすまでに時間がかかることも考えられます。

セキュリティやプライバシーの問題も無視できません。仮想空間でのデータ管理や個人情報の取り扱いに関しては、十分な対策が求められます。これらの課題を克服することで、メタバース教育の持つ可能性を最大限に引き出すことができます。

今後の教育業界でのメタバース活用の展望

メタバースは、教育業界において新たなプラットフォームとして注目を集めています。ベネッセの取り組みを皮切りに、他の教育機関や企業もメタバースを活用したサービスの提供を検討しています。例えば、東京大学が「メタバース工学部」を開設し、仮想空間での教育を推進しています。

今後は、遠隔地や海外の生徒との交流、専門的な教育コンテンツの共有など、メタバースを活用した多様な学習機会が期待されます。また、デジタル技術に慣れ親しんだ世代の生徒たちにとって、メタバースは自然な学習環境となる可能性があります。

一方で、技術の進歩に合わせて教育現場の対応も求められます。教師のデジタルリテラシー向上や、教育コンテンツの質の確保など、解決すべき課題は多くあります。しかし、それらを乗り越えることで、教育業界に新たな価値を創出することができるでしょう。

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