編集部
Appleは未発表の14インチMacBook Proに関するリークに直面している。この新型モデルは、M4チップを搭載し、新色スペースブラックが採用された可能性がある。
ロシアのYouTubeチャンネルに投稿された動画が発端となり、さらに複数のリーク動画や写真が確認されている。これが本物であれば、Appleにとって2010年のiPhone 4リーク以来、最も深刻な漏洩事件となる可能性がある。
ロシアのリーク動画が浮上—M4チップ搭載のMacBook Pro
2024年10月、Appleの未発表製品に関する動画がロシアのYouTubeチャンネルに投稿され、大きな波紋を呼んでいる。今回流出したのは、M4チップを搭載した14インチのMacBook Proとされるモデルであり、動画では箱に書かれた詳細な仕様が確認できる。この動画はロシアの「Romancev768」チャンネルによって公開され、さらに別のロシアのチャンネルでも類似の動画が共有された。
この新型MacBook Proは、M4チップの他に、10コアのCPUと10コアのGPU、16GBのRAM、512GBのストレージを搭載しているとされている。また、スペースブラックという新しいカラーバリエーションも注目されている。このリークは、以前に別の情報提供者「ShrimpApplePro」がX（旧Twitter）で共有した写真とも一致しており、真偽が問われつつも信憑性が高まりつつある。
Appleの新製品がリークされることは珍しいが、今回のケースは特に異例である。過去にはiPhone 4のプロトタイプがバーに置き忘れられ、その後に大規模なリークが発生したことがあるが、今回のMacBook Pro流出は、それに匹敵する規模の出来事となりそうだ。
リークされた仕様—新色スペースブラックと増強されたポート
リークされた動画により、未発表の14インチMacBook Proにはいくつかの新しい特徴が明らかになった。特に目立つのは、スペースブラックという新しいカラーバリエーションである。これまで、エントリーモデルのMacBook Proはスペースグレーとシルバーの2色展開であったが、今回のリークによると、スペースブラックが追加される可能性が高い。
また、ポートに関しても強化が見られる。現在のエントリーレベルの14インチMacBook ProにはThunderbolt 3ポートが2つ搭載されているが、新しいモデルではThunderbolt 4ポートが3つに増加しているという。この変更により、より多くの周辺機器を接続する際の利便性が向上すると考えられている。
他のスペックについては、ディスプレイサイズや解像度は現行モデルと大きな違いはないようであり、MagSafe 3やHDMI、SDカードスロットなども引き続き搭載される。筐体デザインについても、大きな変更は見られないが、基本性能の向上と新しいカラーバリエーションにより、多くのユーザーにとって魅力的なアップデートとなるだろう。
Appleのセキュリティ体制に打撃—過去のiPhone 4リークとの比較
Appleはこれまで、厳格なセキュリティ体制を築いてきた企業として知られている。しかし、今回のリークはそのセキュリティの隙間を突いた出来事と言える。この規模の製品情報が外部に流出するのは非常に珍しく、Appleにとっては大きな打撃である。
今回のリークは、2010年に発生したiPhone 4のプロトタイプ漏洩事件を彷彿とさせる。当時、Appleの従業員がバーにiPhone 4の試作品を置き忘れたことがきっかけで、メディアに大きく取り上げられた。この際、Appleは法的措置を講じ、漏洩元を特定しようとしたが、今回のMacBook Proのリークがどのような形で解決されるかはまだ不明である。
また、Appleがどのようにしてこの情報の流出を防げなかったのかも問われている。今回のリークは製造工程や倉庫からのものと推測されており、その原因究明と対策が求められている。Appleのブランドイメージにとって、このようなセキュリティの欠陥は大きなリスクであり、今後の対応に注目が集まるだろう。
今後の発表スケジュールとAppleの対応
今回のリークを受けて、Appleがどのような対応を取るのかが注目されている。BloombergのMark Gurmanによれば、Appleは2024年10月末にM4チップを搭載したMacシリーズを正式に発表する予定であり、これには14インチのMacBook Proや16インチの上位モデルが含まれる見込みである。
リークされたモデルが11月に発表されると予想されていることから、Appleは今回のリークが製品の発売スケジュールに与える影響を最小限に抑えようとするだろう。また、Appleが正式発表までの間にプレスリリースを出す可能性もあり、これまでの仮想イベント形式に加えて、他の形式での発表が検討されるかもしれない。
Appleの対応は未だ不明だが、過去の事例から考えると、同社は今回のリークに対して厳格な措置を取る可能性がある。法的な手段も視野に入れている可能性があり、今後の動向に注意が必要である。正式発表がいつになるのか、またリーク情報の真偽がどう判明するのか、注目が集まっている。