編集部
ゲームストアのZOOM Platformは、Linuxユーザー向けにWindowsゲームを実行可能にする新ツール「zoom-platform.sh」を発表した。このツールは、ProtonとUnified Linux Wine Game Launcher (UMU)を基盤にしており、セーフティチェックやDLCのインストール、デスクトップエントリの作成など、利便性の高い機能を備えている。
多くの人気ゲームでの動作テストが行われ、一部はそのまま動作するが、動作しないものも存在するという。これにより、LinuxユーザーはZOOM Platformの提供する両方の世界、すなわちネイティブLinuxゲームとWindowsゲームの恩恵を受けることができる。
ZOOM Platformの新ツール「zoom-platform.sh」とは
ZOOM Platformは、DRMフリーのゲームを提供するストアとして知られているが、今回発表した「zoom-platform.sh」というツールにより、LinuxユーザーでもWindows向けゲームをプレイできるようになる。このツールは、ProtonやUnified Linux Wine Game Launcher (UMU)を基盤としており、Windowsゲームの実行をサポートする。
「zoom-platform.sh」は、単なるゲーム起動にとどまらず、セーフティチェック、DLCの自動インストール、デスクトップエントリの作成、簡単なアンインストーラなど、多彩な機能を備えている。これにより、Linux上でのゲーム管理が一段と便利になり、ユーザーはスムーズにゲーム体験を楽しむことが可能である。
このツールは、最新の技術を駆使しており、ZOOM Platformが提供するゲームの多くで動作が確認されている。ZOOM Platformの10周年記念に合わせたこの発表は、Linuxゲーマーにとって大きな朗報であり、今後の展開が期待される。
WindowsゲームをLinuxで実行する新たな仕組み
「zoom-platform.sh」が注目される理由は、Windows向けゲームをLinux環境でスムーズに実行できる点にある。LinuxでWindowsゲームを動作させるために必要な技術はWineやProtonといった互換レイヤーが中心であり、これまでも使われてきたが、このツールはそのプロセスを一歩進めるものとなっている。
UMU（Unified Linux Wine Game Launcher）とProtonfixesを組み合わせ、ゲームが最適に動作するための修正や最適化を自動的に行う点が「zoom-platform.sh」の強みである。通常のWineやProtonで動作しなかったゲームも、このツールを使うことでプレイ可能になる場合がある。ZOOM Platformによれば、同社が提供する人気ゲームの多くがこのツールを通じて動作確認されており、特定の修正も加えられているという。
そのため、Linuxユーザーはネイティブサポートされていないゲームも含め、より広範なゲームライブラリにアクセスできるようになった。
ツールの特徴と実装技術
「zoom-platform.sh」は、単なるゲーム起動ツールにとどまらない。セーフティチェックをはじめ、ゲームのアップデート処理、DLCの管理、デスクトップエントリの自動作成、簡単なアンインストーラーまで、幅広い機能を提供している。これにより、Linuxユーザーは従来の煩雑な操作を大幅に簡略化することができる。
特に注目すべきは、UMUを基盤とした実装であり、これにProtonfixesを加えることで、より高い互換性と安定性を実現している点である。この技術により、WindowsゲームがLinuxでスムーズに動作するよう、さまざまな修正や最適化が自動的に施される。ツールを使用するユーザーは、これらの技術的な複雑さを意識することなく、簡単にゲームをインストールし、プレイできる。
ZOOM Platformの技術チームは、動作確認済みゲームに対して独自の修正を行っており、さらなる安定性とパフォーマンス向上を実現している。
ゲームの動作状況と課題
「zoom-platform.sh」によるゲームの動作状況は、タイトルによって異なる。ZOOM Platformによれば、人気ゲームの多くは動作するものの、一部のゲームは追加の修正が必要な場合もある。特に、最新のWindows向けゲームでは、動作しない場合もあるため、すべてのゲームが完全にサポートされているわけではない。
このツールの導入により、多くのゲームがLinux上でプレイ可能になったものの、WineやProtonと同様に、動作するかどうかはタイトルごとに異なるのが現状である。また、動作するゲームであっても、パフォーマンスが低下したり、グラフィックに不具合が生じることもあり、完全な互換性を実現するためにはさらなる改良が必要だ。
今後の課題として、さらなる互換性向上やパフォーマンスの最適化が挙げられるが、現時点ではLinuxユーザーにとってゲームの選択肢が大幅に広がったことは大きな成果である。