編集部
NVIDIAは、次世代GeForce RTX 50シリーズをCES 2025で発表することを明らかにした。新たに公開される製品ラインには、フラッグシップモデルとなるRTX 5090、さらにRTX 5080およびRTX 5070が含まれる。これらのGPUは、「ブラックウェル」アーキテクチャに基づき、パフォーマンスの大幅な向上が期待されている。
新PCB「バックドリル」技術を採用することで、信号品質を向上させ、GDDR7メモリとの連携を強化する狙いも見えている。
NVIDIA、RTX 5090を筆頭に次世代GPUを公開
NVIDIAは、CES 2025にて最新のGeForce RTX 50シリーズを発表することを決定した。このシリーズには、フラッグシップモデルであるRTX 5090をはじめ、RTX 5080およびRTX 5070が含まれる。これらの新GPUは「ブラックウェル」アーキテクチャに基づき、従来のRTX 40シリーズを大幅に上回る性能を提供するとされている。
RTX 5090は、32GBのGDDR7メモリを搭載し、512ビットのバス幅により1792GB/sという驚異的なメモリ帯域幅を実現する。この性能により、ゲームやクリエイティブ作業におけるさらなるパフォーマンス向上が期待されている。また、5080や5070も、それぞれ16GB、12GBのGDDR7メモリを搭載し、全体的なパフォーマンスを引き上げる設計がなされている。
これらのGPUは、NVIDIAのCEOであるジェンスン・フアンが登壇するCES 2025の基調講演にて正式に発表される予定であり、世界中のゲーマーやクリエイターから注目を集めている。
RTX 5090、5080、5070のスペック詳細
RTX 5090は、NVIDIAの最新のフラッグシップGPUとして、圧倒的なスペックを誇る。GB202-300コアを採用し、21760のCUDAコアを持つこのカードは、32GBのGDDR7メモリを搭載し、512ビットのメモリバスを備えている。これにより、最大1792GB/sのメモリ帯域幅を提供し、現行のRTX 4090と比較しても大幅な性能向上が期待されている。
RTX 5080は、10,752コアと16GBのGDDR7メモリを搭載し、RTX 5090に次ぐ高性能モデルとなっている。5080は256ビットバスで1024GB/sの帯域幅を実現し、400WのTBP（総消費電力）を持つ。RTX 5070は、12GBのGDDR7メモリと192ビットのバスを備え、672GB/sのメモリ帯域幅を提供する。このモデルは、エントリーレベルの高性能GPUとして位置づけられている。
これらのGPUは、各自の消費電力に応じて異なる冷却システムを採用しており、効率的なパフォーマンスと冷却を両立させている。
新PCB「バックドリル」によるパフォーマンス強化
NVIDIAは、次世代のGeForce RTX 50シリーズにおいて、新たなPCB（プリント基板）技術「バックドリル」を導入する。この技術は、GPUとGDDR7メモリとの間の信号品質を向上させるものであり、より効率的なデータ伝送が可能になるとされている。具体的には、PCBの穴の深さを調整することで、信号が経路を通過する際の歪みを最小限に抑え、安定したパフォーマンスを提供するという。
また、RTX 5090や5080などのハイエンドモデルでは、14層のPCBが採用されており、高密度な回路設計が施されている。この設計により、電力供給の効率化や、より高速なデータ転送が実現される。また、全モデルがPCIe 5.0規格に対応し、より多くのデータを短時間で処理する能力を持つ。
「バックドリル」技術の導入により、RTX 50シリーズは、単なるスペック向上だけでなく、技術的な進化によっても大きなパフォーマンス向上が期待される。
CES 2025で披露される新AI技術の予告
NVIDIAは、次世代GPUの発表とともに、新たなAI技術の導入も予告している。このAI技術は、ゲームやクリエイティブ作業に革命的な変化をもたらすとされており、CES 2025の注目ポイントの一つとなっている。具体的には、リアルタイムでの画像処理や物理演算、さらにはディープラーニング技術を駆使したゲームエンジンの最適化などが挙げられている。
NVIDIAのAI技術は、これまでもゲーム業界において大きな影響を与えてきたが、次世代の「ブラックウェル」アーキテクチャを搭載したRTX 50シリーズでは、さらに高度なAI処理能力が搭載されることが期待される。この技術により、ゲーム内のキャラクター挙動やグラフィックスのリアルタイムレンダリングがより自然で、没入感のある体験を提供することが可能になるだろう。
ジェンスン・フアンは、CES 2025でこれらの技術に関するさらなる詳細を明かす予定であり、ゲーマーやクリエイターにとって新たな可能性を切り開く発表が期待されている。