Windows PCが突如として起動しなくなった。表示されたのは青いエラースクリーンと「UNMOUNTABLE_BOOT_VOLUME」のメッセージ。これまではGoogle検索で得た情報をもとにトラブルシューティングを行っていたが、今回のケースは手強い。

さまざまな方法を試しても解決には至らず、最終的にChatGPTの助けを借りることにした。生成AIは果たして、PCトラブルの解決策を提示することができるのか?

伝統的なトラブルシューティング vs. AIの活用

Windowsのトラブルシューティングといえば、Google検索で解決策を探すのが常套手段である。今回のPC起動不良でも、まずはエラーメッセージ「UNMOUNTABLE_BOOT_VOLUME」を手がかりにネットで情報を集めた。フォーラムやRedditには多くの解決策があるが、問題の特定や実行には時間がかかることも多い。

一通りの方法を試したが、状況は改善しなかった。そこで、新たな手段としてAIを用いたトラブルシューティングに挑戦することにした。ChatGPTを使えば、膨大な情報を要約しつつ具体的な解決策を示してくれる可能性があるからだ。果たしてAIは従来の方法を超える支援を提供できるのか。次のステップでその実力が問われる。

問題発生:Windowsの起動不良と青い画面

PCのトラブルは突然訪れるものである。筆者のWindows PCもある日、電源を入れると「UNMOUNTABLE_BOOT_VOLUME」というエラーメッセージが表示された。これは、システムドライブの読み込みに問題が生じたことを示している。

何度再起動しても解決せず、修復オプションも効果がなかった。回復ドライブを使用してスタートアップ修復を試みたが、修復が不可能という結果に終わった。コマンドプロンプトからファイルシステムのチェックを行ったが、それでも問題の解消には至らなかった。

次第に、ハードウェアに根本的な障害があるのではないかとの疑念が深まっていく。この段階で、最終手段としてAIの力を借りることを決断した。

ChatGPTの提案とその効果は?

ChatGPTに助けを求めた際、筆者が使用したのはOpenAIの最新モデルであるo1-previewであった。このモデルは高度な推論を行う能力があるとされ、複雑なトラブルにも対応できるかもしれないと期待した。AIは、問題の要点を踏まえて「ディスクの診断」や「BitLockerの解除」などの手順を提案したが、いずれも効果はなかった。

対話型であることがAIの強みであり、追加の質問や新たな状況に応じたアドバイスを得ることができた。ただし、結局のところ、提案された手順ではSSDの修復は不可能であった。ChatGPTも最終的にはハードウェア障害の可能性を認め、交換が必要であるとの結論に至った。AIの力を借りたことで新たな視点を得られたが、全てを解決する万能薬とはいかなかった。

AIの限界とハードウェア故障への対処法

今回のケースでは、ChatGPTの助言も効果がなかったが、これはAIの限界を示す一例にすぎない。AIが提示した修復手順は論理的であったが、最終的に解決策を見つけることはできなかった。これは、AIがハードウェアの物理的な故障には対応できないことを意味する。

とはいえ、AIはデータのバックアップ方法や、問題の再発を防ぐためのアドバイスを提供するなど、一定の価値はあった。特に無停電電源装置(UPS)の導入は、突然の電源切断による故障リスクを減らす手段として有効である。

AIはトラブル解決の補助的ツールとして活用するのが現実的であり、ハードウェア障害の際には従来の修理方法に頼る必要がある。

Reinforz Insight
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