編集部
AMDの次世代ハンドヘルド向けAPU「Ryzen Z2」シリーズに関するリーク情報が明らかになった。今回のリークは信頼性の高い情報筋であるGolden Pig Upgrade Packによって公開され、Z2シリーズはZ2 Extreme、Z2、Z2Gの3つのモデルで構成されるとされている。
Z2 Extremeは最上位モデルとして12基のRDNA 3.5 Compute Units（CU）を搭載し、最新のグラフィックス性能を提供する見込みだ。一方、Z2とZ2Gは旧世代のアーキテクチャを採用し、より幅広いユーザー層に向けたラインナップとなっている。
正式な発表は来年と予想されており、AMDがどのような価格設定と性能バランスで市場に挑むのか注目が集まる。
Ryzen Z2シリーズの概要：3つのモデルが登場予定
AMDの次世代APU「Ryzen Z2」シリーズは、ハンドヘルド向けに設計された新しいラインナップである。リーク情報によると、Z2シリーズはZ2 Extreme、Z2、Z2Gの3つのモデルで構成され、それぞれ異なるアーキテクチャを採用する。
Z2 Extremeは最上位モデルとして、RDNA 3.5アーキテクチャの12基のCompute Units（CU）を搭載し、最先端のグラフィックス性能を提供する見込みだ。Z2は、前世代のRyzen Z1に比べて大幅にCU数が増加しており、RDNA 3ベースの12 CUを搭載するとされる。
エントリーモデルであるZ2Gは、RDNA 2アーキテクチャを採用し、より手頃な価格で市場に投入されることが予想される。これにより、AMDは幅広いユーザー層に対応する製品ラインを提供することを目指している。次世代のAPUは来年のリリースが予定されており、AMDの新たな戦略が注目される。
Z2 Extremeの詳細：Strix PointシリコンとRDNA 3.5アーキテクチャを採用
Z2 Extremeは、次世代のStrix Pointシリコンをベースに設計されており、グラフィックス性能の向上が期待されている。このモデルにはRDNA 3.5アーキテクチャの12 CUが搭載され、従来のRyzen Z1 Extremeを超える性能を実現する見込みである。
さらに、CPU部分にはZen 5とZen 5cの8コア構成を採用し、16MBのL3キャッシュと8MBのL2キャッシュを備えている。これにより、高い処理能力と優れた電力効率が確保され、次世代のハンドヘルドデバイスにおいて強力なパフォーマンスを発揮することが期待される。
AMDは当初、16 CUを搭載したZ2 Extreme Xの開発を計画していたが、電力制約の問題から12 CU構成に留まったとされる。Z2 Extremeの登場により、ハンドヘルドデバイス向けの高性能な選択肢がさらに広がることになるだろう。
エントリーモデルZ2G：旧世代アーキテクチャを活用したコストパフォーマンスモデル
Z2Gは、エントリーレベルのモデルとして位置づけられ、旧世代のアーキテクチャを活用することで、コストパフォーマンスに優れた選択肢となる。RDNA 2ベースの12 CUを搭載しており、グラフィックス性能は現行のRyzen Z1 Extremeに匹敵すると見られるが、価格帯が低めに設定されることが予想される。
CPUはZen 3+の8コア構成で、前世代の「Rembrandt」シリーズをベースにしている。これにより、より多くのユーザーが手軽に高性能なハンドヘルドデバイスを手に入れることが可能になるだろう。AMDは、既存の設計をリフレッシュしつつも、新しい市場のニーズに対応する柔軟なアプローチを取っている。
Z2Gの登場によって、ハイエンドモデルだけでなく、手頃な価格帯の製品にも注力する姿勢が明確になった。
グラフィック性能の向上とAMDの新たな戦略
Ryzen Z2シリーズの全モデルに共通する特徴は、12 CUを搭載している点である。これは、前世代のAPUに比べて大幅なグラフィックス性能の向上を示しており、特にハンドヘルドゲームデバイスでのパフォーマンスに大きな影響を与えると考えられる。
各モデルのグラフィックス性能は15〜20%程度の範囲で収束する見込みであり、価格設定や機能の違いによってユーザーが選択しやすいラインナップとなるだろう。AMDは新たな戦略として、異なるアーキテクチャを活用することで、各価格帯に応じた最適な製品を提供することを目指している。
Z2 Extremeが最新のRDNA 3.5を採用する一方で、Z2とZ2Gは旧世代の技術を取り入れ、幅広いユーザー層のニーズに応えるアプローチをとっている。これにより、AMDはハンドヘルド市場での競争力をさらに強化することを狙っている。