編集部
Microsoftは、Photosアプリのアップデートを通じてAI機能の強化を図っている。最新のInsiderビルドで導入された「スーパー解像度」機能は、画像を最大8倍まで拡大し、画質を向上させることが可能だ。さらに、新たに追加されたOCR機能により、画像内のテキストを簡単に抽出してコピーすることができるようになった。
Copilot+向けの新機能「スーパー解像度」の詳細
Microsoftは、Photosアプリに「スーパー解像度」機能を追加し、AIを活用した画像処理の強化を進めている。この新機能は、画像を最大8倍まで拡大することが可能であり、画質の向上を図ることができる。特に低画質の写真を改善したり、大判プリントやディスプレイ用に画像を準備したりする際に効果を発揮する。
また、トリミングを行っても画質の低下を抑えることが可能で、画像の一部に焦点を当てた編集にも向いている。「スーパー解像度」はローカルで処理されるため、画像がサードパーティのサーバーに送信される心配がない。ユーザーのプライバシーが保護されながら、AIを活用した高度な画像処理が手軽に利用できるのが特徴だ。
ローカル処理によるプライバシー保護とその利点
今回のアップデートで導入された新機能は、すべてローカル処理で実行される。これにより、ユーザーはプライバシーの侵害を気にすることなくAIによる画像処理を利用できるようになった。通常、画像処理を行うためにはクラウドサーバーにデータを送信するケースが多いが、Microsoftはローカルでの処理を選択することで、画像データが外部に流出するリスクを大幅に軽減した。
このアプローチは、特に機密性の高い情報を含む画像を処理する際に有用である。また、処理速度の向上にも寄与しており、クラウドへの依存を避けることで迅速なフィードバックが得られる。ローカル処理により、利用者の信頼性をさらに高めることが期待される。
画像からの文字抽出を可能にするOCR機能とは
新たに追加されたOCR（光学文字認識）機能は、Photosアプリ内で画像からテキストを抽出することを可能にする。これにより、書類やスクリーンショットからテキスト情報を簡単に取り出し、コピーや編集ができるようになった。従来、画像内の文字を手作業で入力する必要があったが、この機能により作業の効率が大幅に向上する。
OCR機能はローカルで処理されるため、データが外部サーバーに送信されることはない。これにより、プライバシーを守りながらも高度な文字認識技術を活用できる。ビジネスや教育の現場で、迅速に情報をデジタル化するツールとして期待される。
新機能を試すためのInsiderビルドの導入方法
MicrosoftのPhotosアプリの新機能を利用するには、Insiderビルドに登録する必要がある。まず、Insiderプログラムにサインアップし、Windowsの設定からInsiderビルドのプレビュー版をインストールすることで、新機能をいち早く試すことができる。インストール後、Microsoft Store経由でPhotosアプリをバージョン2024.11100.17007.0以上に更新することが求められる。
Insiderビルドは、新機能をテストするための早期アクセス版であり、一般公開前の機能を体験できる利点がある。なお、テスト段階のためバグが含まれる可能性があるが、新技術に興味のあるユーザーにとっては貴重な体験となるだろう。