Microsoftは、Windows 11 24H2向けのオプションのプレビュー累積アップデート「KB5044384」をリリースした。このアップデートでは、計24の修正と改善が含まれており、特に「sfc /scannow」コマンドで常にファイル破損エラーが表示されるバグが修正されている。
今回のプレビューアップデートは、パワーユーザーやIT管理者向けに提供されており、次月のパッチ火曜日の正式配信前に新機能をテストすることが目的である。なお、Windows 11 24H2にアップデートすることでビルド番号は「26100.2161」に更新される。
KB5044384の概要と配信状況
MicrosoftがリリースしたWindows 11 24H2向けのKB5044384は、オプションのプレビュー累積アップデートであり、計24の修正や改善が含まれている。今回のアップデートは、次回のパッチ火曜日に予定されている正式アップデートに先立ち、パワーユーザーやIT管理者が新機能をテストするために提供されているものである。
ユーザーは「設定」から「Windows Update」を選択し、「更新プログラムのチェック」を実行することでKB5044384を手動でダウンロードおよびインストールすることができる。この更新はオプションであり、適用するかどうかはユーザーの選択に委ねられている。
また、Microsoft Update Catalogを利用して手動でインストールすることも可能である。今回のアップデートにより、Windows 11 24H2のビルド番号は「26100.2161」へと更新される見込みだ。
sfc /scannowコマンドのエラー修正の詳細
今回のアップデートで特に注目される修正は、「sfc /scannow」コマンドによるファイル破損エラーの問題である。従来、sfc /scannowコマンドを実行するたびにファイル破損エラーが表示される不具合が発生しており、多くのユーザーにとって頭痛の種であった。
この問題が解消されたことで、システムファイルの整合性チェックがより正確に行えるようになった。sfc /scannowはシステムファイルの損傷を検出し、自動的に修復するための重要なツールであり、その信頼性が向上したことで、IT管理者にとっても運用上のメリットが大きい。
今後、同様のエラーが発生することはなく、安定したシステム保守が可能となる。本アップデートはシステムのパフォーマンス向上にも貢献している。
その他の改善点と新機能
KB5044384では、sfc /scannow以外にも多くの改善が含まれている。例えば、新しい通知の提案機能が追加され、不要な通知をオフにする設定が容易になった。ユーザーは通知設定画面で「通知の提案」を選択することで、アプリごとの通知制御をより柔軟に行えるようになっている。
また、Wi-FiパスワードダイアログがWindows 11のデザインに統一され、ナレーターの新しいショートカットが追加されたことも特徴である。これにより、メールの内容を自動で読み上げる機能が強化され、アクセシビリティがさらに向上した。
さらに、オンスクリーンキーボードには新しいゲームパッドキーボードレイアウトが導入され、Xboxコントローラーを利用した操作が可能となっている。これらの変更により、日常の利便性が高まる。
注意すべき既知の問題
KB5044384には既知の問題が一つ存在する。特に、ARMデバイスを使用しているゲーマーがMicrosoft Store経由でRobloxをダウンロードおよびプレイできないという不具合が報告されている。これは特定のハードウェア構成やドライバーの互換性に起因するものであり、Microsoftは解決に向けて調査を進めている。
さらに、Asus製デバイスや特定のソフトウェアとの互換性問題も確認されており、VoicemeeterアプリやIntel Smart Sound Technologyドライバーなどが原因でアップデートの適用が制限される場合がある。これらのデバイスでは、互換性ホールドが適用され、アップデートのインストールがブロックされることがある。アップデート適用前に互換性の確認が推奨される。