編集部
Microsoftは次期モデル「Surface Pro 12」の投入に向けて、Intelの次世代プロセッサ「Lunar Lake」を搭載した刷新を準備しているようだ。ビジネス用途を意識したモデルには、120Hz OLEDディスプレイ、触感フィードバック付きタッチパッド、Wi-Fi 7の搭載が予定されており、複数のプロセッサオプションが提供されるという。
メモリも最小16GBに標準化され、Windows 11のAI機能に対応。8GBオプションの廃止など、新しい標準が示される中で、Surfaceシリーズは2024年初頭のリリースを予定していると見られる。
Surface Pro 12もしくはSurface Pro 2025か？名称の曖昧さとその背景
Microsoftの次世代Surface Proは、「Surface Pro 12」または「Surface Pro 2025」として発表される可能性があるが、その名称については依然として不確定要素が多い。Microsoftは近年、Surfaceブランドから番号を廃止する方向に動いており、単に「Surface Pro」としてブランド展開する方針が示唆されている。
だが、Intelの最新プロセッサ「Lunar Lake」を搭載するこのモデルは、ビジネス向けに特化した機能が盛り込まれており、従来の番号付き命名に立ち返る可能性も指摘されている。さらに、名称が定まらない背景にはMicrosoftが今後どのように製品ラインを整理し、異なるモデルの差別化を図るかという問題も含まれる。
「Surface Pro 12 for Business」として内部テストが行われているという情報が出回る一方で、他のリーク情報では「Surface Pro 2025」とも称されており、正式な発表までは確実な名称が明らかにならない状況である。
この新モデルには120Hz対応のOLEDディスプレイが採用されるとされ、視覚的な性能向上も期待されている。従来モデルからの進化が期待される中、Microsoftが正式な命名とともに、どういったユーザー層に向けた製品として展開するのかが注目される。
インテル「Lunar Lake」搭載による性能向上と新機能の詳細
新型Surface ProにはIntelの最新世代プロセッサ「Lunar Lake」が搭載され、ビジネスユーザーを中心に大幅な性能向上が見込まれる。このプロセッサは高効率のCore Ultraシリーズを採用しており、複数のバリエーションが提供される。
具体的にはCore Ultra 5 226V、Core Ultra 7 266V、Core Ultra 7 268Vが候補に挙がっており、用途や予算に応じた選択が可能である。加えて、120HzのOLEDディスプレイを採用することで、映像の鮮明さと滑らかさが大きく向上し、特にビデオ会議やプレゼンテーション時に有利な仕様となっている。
また、触感フィードバック付きのタッチパッドを備えており、操作性が向上するだけでなく、ユーザーの入力体験をさらに豊かにする設計がなされている。Wi-Fi 7の対応も進められており、より安定した高速通信が可能となるため、リモートワーク時や大容量ファイルのやり取りにおいても大いに役立つと期待される。
このように、最新のハードウェアと機能が盛り込まれたSurface Pro 12は、現行のSurfaceシリーズから一線を画す性能とユーザー体験を提供することが予想される。
Surfaceシリーズのビジネスモデル展開とメモリ仕様の変更
Surface Pro 12は、ビジネスモデルとしての展開が大きな注目ポイントである。新たに発表されるモデルでは、メモリ仕様も一新され、最低16GBが標準となる見込みである。これにより、従来の8GBモデルが選択肢から外れることとなり、Windows 11のAI機能である「Recall」やその他の高度な機能を利用する際に、16GBが事実上の新しい最低基準となる。
ビジネスユースをターゲットとする背景には、データ量の増加やアプリケーションの複雑化といった要因がある。特にクラウドベースの業務アプリケーションやリアルタイムでのデータ処理を必要とする業務においては、16GB以上のメモリが必要とされる場面が多い。
また、32GBモデルも用意され、よりヘビーユーザーにとって柔軟な選択肢が広がっている。Microsoftがこうしたメモリ構成に踏み切った理由には、ビジネスの多様化やリモートワークの普及が影響している。パフォーマンス面での妥協を排除し、次世代のワークスタイルに対応した高性能デバイスを提供する意図が伺える。
Surface Laptopも同時刷新へ：高価格帯モデルでAI機能対応強化
Surface Proシリーズに加え、Surface Laptopも2024年初頭にリフレッシュされる予定である。この新しいSurface Laptopには、IntelのLunar Lakeプロセッサ「Ultra 7 268V」が搭載され、グラフィックス性能を強化するArc 140V GPUも内蔵される見通しである。
メモリ構成は16GBと32GBのLPDDR5Xメモリが標準で、特に高価格帯モデルにおいては、AI機能や画像処理に強みを発揮するスペックが特徴的である。デザインは現行のSurface Laptop 7に似た構成が維持されるが、内部の性能は飛躍的に向上しており、特にクリエイティブな業務や複雑な計算処理を伴うビジネスシーンでその真価を発揮すると見られる。
また、最新のWindows 11 24H2ビルドに対応しており、ビジネス向けAI機能への適応も進んでいる。Surfaceシリーズ全体の刷新により、Microsoftはビジネスおよびハイエンドユーザーをターゲットに、新しい働き方と高い生産性を支えるデバイス群を提供しようとしている。価格帯はおよそ2,600ドルからと予測されるが、それに見合うだけの性能と機能が期待されている。