Meta Platforms(META)の株価が急上昇している。過去1年間で76%もの伸びを記録し、その背景にはデイリーアクティブユーザー(DAU)の増加、ソーシャルメディアでのエンゲージメント向上、人工知能(AI)分野への積極的な投資がある。
2024年第4四半期の決算では市場予想を上回る成績を達成し、「Family daily active people(DAP)」は33.5億人と前年比5%増加した。また、広告収益の効率化により、広告単価は14%上昇し、通年で10%の増加を記録した。この成長を支えるのは、Metaのユーザーエンゲージメント向上戦略とAI技術の活用である。
ウォール街の評価は依然として「ストロング・バイ(強い買い)」であり、2025年に向けての成長期待が高まっている。一方で、今後の投資判断は、広告収益の持続性や設備投資の影響を慎重に見極める必要がある。
2024年第4四半期の業績ハイライト

Metaの2024年第4四半期決算は市場予想を上回る好成績を収めた。特に、広告収益の成長が顕著であり、広告単価は前年比14%上昇し、ファミリーアプリ全体の広告インプレッション数は四半期で6%、通年で11%増加した。
収益成長を支えた要因として、ユーザーエンゲージメントの向上が挙げられる。Instagramの動画視聴数は前年比で2桁成長を遂げ、Facebookでも米国市場で大きな成長を記録した。Metaは動画コンテンツをエンゲージメント向上の柱と位置付け、アルゴリズムの最適化を進めている。
また、2024年に成功したThreads(スレッズ)も、レコメンデーションシステムの改良を通じて2025年のさらなる成長が見込まれる。加えて、Meta AIの月間アクティブユーザーは7億人を超え、パーソナライズ機能の強化が進行中である。
AI戦略がMetaの未来を形作る
MetaはAI分野への投資を強化しており、その成果が広告配信やエンゲージメント向上に大きく寄与している。特に、FacebookやInstagramのパーソナライズ機能の強化が進んでおり、AIによるコンテンツ推奨が精度を増している。
さらに、Meta AIは7億人以上のユーザーを抱え、今後の成長が期待されている。AIの進化は広告の最適化にも影響を与え、広告主にとってのROI向上につながると見られる。こうした技術革新がMetaの競争力を高め、長期的な成長の原動力となる可能性がある。
競争環境とMetaの市場優位性
Metaはソーシャルメディア市場で圧倒的なシェアを誇るが、競争は依然として激しい。特に、TikTokやYouTubeとの競争が続いており、動画コンテンツの重要性が増している。
Metaは動画戦略を強化し、InstagramやFacebookのリール機能を拡充している。これにより、ユーザーの滞在時間を延ばし、広告収益の増加を図っている。今後も競争環境を注視しながら、成長の機会を模索することが重要となる。
Sourcer:Barchart.com