Intelは決算説明会において、次世代デスクトップ向けCPU「Nova Lake」が2026年に登場することを明らかにした。現在の「Arrow Lake」シリーズの後継となるが、既存の「LGA-1851」ソケットとの互換性については明言されていない。また、Intelは「Nova Lake」の一部コンポーネントを外部ファウンドリ(おそらくTSMC)で製造する方針を示しており、これは業界の製造戦略において注目すべき動きである。

Intelの外部ファウンドリ活用が意味するもの

Intelが「Nova Lake」の一部を外部ファウンドリで生産する決定は、半導体業界における新たなトレンドを反映している。TSMCやSamsungといった外部ファウンドリは最先端プロセスの開発を加速しており、Intelもこの流れに適応せざるを得ない状況にある。

外部ファウンドリの活用により、Intelは自社のリソースをより戦略的に活用できる可能性がある。特に「Nova Lake」は高性能CPUであり、製造プロセスの最適化が求められる。コスト管理と供給の安定性を考慮しながら、ファウンドリの選定が重要なポイントとなる。

Panther Lakeの成功がNova Lakeの鍵となる理由

Intelが2025年後半に投入予定の「Panther Lake」は、18Aプロセスを採用する最初の製品であり、その成否が「Nova Lake」の展開にも大きな影響を及ぼす。Panther Lakeが市場で成功を収めることで、Intel 18Aプロセスの実績が確立され、Nova Lakeへの信頼性が向上する。

また、「Panther Lake-H」ノートPCの登場は、デスクトップ向け「Nova Lake」の技術基盤となる可能性がある。CESで展示された12コアCPUとXe3ベースの統合GPUのパフォーマンス次第で、Nova Lakeの市場期待値も変わることが予想される。

LGA-1851ソケットの未来と次世代プラットフォーム

Intelは「LGA-1851」ソケットを採用した製品を展開しているが、その寿命は短命に終わる可能性がある。次世代CPUが新たなソケットを必要とする場合、ユーザーは追加のアップグレードコストを負担することになる。

さらに、DDR6メモリの導入がNova Lakeと共に行われる可能性もあるが、これによりシステム全体のコストが増加する懸念がある。こうした変化は、Intelが次世代プラットフォームの移行をどのように進めるかによって左右される。

Source:Tom’s Hardware