Microsoftは、Windows 11の最新アップデートKB5050090をInsider向けにリリースした。本アップデートでは、検索機能の強化やファイルエクスプローラーのバグ修正などが施され、システムの安定性向上が図られている。

特に注目すべきは、Copilot+ PC向けの新しい検索機能で、OneDrive上の写真を自然言語で検索できるようになった。また、タスクバーのプレビューウィンドウの不具合やリモートデスクトップの接続問題など、細かな修正も多数含まれている。

本アップデートは現在オプション扱いだが、今年後半には推奨アップデートへ移行する見込みであり、最新機能の活用を検討するユーザーにとって重要な内容となる。

Copilot+ PC向けの検索機能強化がもたらす変化

今回のアップデートでは、Copilot+ PC向けに新たな検索機能が導入された。特にOneDriveに保存された写真を自然言語で検索できるようになり、「夕暮れの海」や「春の花畑」などの語句で画像を素早く見つけられる。これにより、画像管理の効率が飛躍的に向上すると考えられる。

また、ファイルエクスプローラーの検索ボックスで利用可能となり、将来的にはWindowsタスクバーの検索機能にも拡張予定とされている。ただし、この機能は現在のところSnapdragon搭載のCopilot+ PC限定であり、AMDやIntel製のPCでは利用できない。

今後、より多くのWindows 11ユーザーがこの検索機能を利用できるかが課題となる。さらに、クラウド依存型の技術であるため、インターネット環境が検索速度や精度に影響を与える点にも留意すべきである。

DevチャネルとBetaチャネルの統合がもたらす影響

Microsoftは、Windows 11のDevチャネルとBetaチャネルの統合を進めている。今回のアップデートで、Windows 11 バージョン24H2ベースのビルドがBetaチャネルにも提供されることとなり、今後のWindows開発プロセスに影響を与えると考えられる。

特に、今年後半にはBetaチャネルで24H2ベースのアップデートが推奨更新となる見込みであり、ユーザーは更新の選択を迫られる。さらに、DevチャネルのInsiderは2月末までにBetaチャネルへ移行可能だが、それ以降は移行が制限されるため、選択のタイミングが重要となる。

この統合により、フィードバックの収集が加速する一方で、安定性を求めるユーザーにとっては慎重な対応が必要となる。特に、Betaチャネルが不安定化する可能性があるため、更新前のバックアップが推奨される。

システム安定性向上と未解決の課題

今回のアップデートでは、タスクバーのプレビュー表示やファイルエクスプローラーのフリーズ、リモートデスクトップの接続問題など、多数のバグが修正された。特に、「Bluetoothとデバイス」ページのクラッシュ修正は、業務環境での安定性向上につながると考えられる。

一方で、PCリセット後のビルド番号誤表示やタスクマネージャーのCPU使用率異常上昇など、一部の問題は依然として未解決であり、今後の対応が求められる。また、ペイントアプリではCopilot統合による生成AI機能が追加されたが、これらの新機能はCopilot+ PCに限定されている点が課題となる。

最新ビルドの安定性は向上しているが、依然としてリスクは残る。特に、業務用途で利用する場合は、新機能の有用性と潜在的な不具合を慎重に検討する必要がある。

Source:Neowin