最新のOne UI 7へのアップグレードを検討しているSamsungスマートフォンユーザーは、事前にホーム画面のスクリーンショットを保存しておくべきかもしれない。報告によれば、One UI 7に更新すると、ホーム画面のレイアウトが予期せぬ形で変更される可能性があるという。これは、新バージョンが従来のグリッド設定を一部廃止したことに起因する。

One UI 6では4×5、5×5、4×6、5×6といった複数のグリッドレイアウトが選択可能だったが、One UI 7では4×6と5×6のみがサポートされることになった。この変更により、既存のレイアウトが維持されず、アプリアイコンの配置が崩れるケースが確認されている。さらに、新機能「Now Bar」の追加に伴い、ホーム画面のデザインが一部見直された点も影響している。

問題を回避する方法として、Samsung公式のカスタマイズアプリ「Good Lock」の「Home Up」モジュールを活用することで、ある程度レイアウトを維持することが可能とされる。一方で、One UI 7はAI機能の強化やGoogleマップとの統合など、利便性を向上させる新機能を多数搭載しており、慎重な準備を前提にアップグレードを検討する価値はあるだろう。

One UI 7で消えたグリッドレイアウトがもたらす影響とは

One UI 7へのアップグレードにより、一部のグリッドレイアウトが削除されたことで、多くのユーザーがホーム画面の再設定を余儀なくされている。これまで利用できた4×5や5×5といったレイアウトは、新バージョンではサポートされず、4×6と5×6のみとなった。この変更は、新機能「Now Bar」の導入に伴い、システム全体のデザインが見直されたことが要因と考えられる。

従来、Samsungはユーザーのカスタマイズ性を重視し、多様なレイアウトオプションを提供してきた。しかし、One UI 7では「統一された操作体験」を重視する方向に転換し、グリッド設定の選択肢を減らす決定を下したようだ。

これにより、アップグレード後にはアイコンの位置が変わるだけでなく、フォルダ配置やウィジェットのサイズ調整も必要になるケースが多発している。特に、4×5や5×5に慣れたユーザーにとっては、アップグレード後のレイアウト変更が大きなストレスとなる可能性がある。

ただし、すべての変更がマイナスというわけではない。統一されたグリッド仕様は、今後のアップデートでの動作安定性向上や、より洗練されたデザインの提供につながると見られる。さらに、Good Lockの「Home Up」モジュールを利用すれば、削除されたレイアウトを部分的に再現できるため、完全に従来の自由度を失ったわけではない。

今回の変更は、カスタマイズ性とシステム安定性のバランスを模索する中で生まれた決定と考えられる。

SamsungのNow Barがもたらす新しいナビゲーション体験

One UI 7で導入された「Now Bar」は、AppleのDynamic Islandに類似した機能を備えており、リアルタイム情報を直感的に表示することを目的としている。この新機能は、アプリの切り替えなしで通知や重要な情報を把握できる点で、特に多機能を求めるユーザーにとって魅力的な要素となるだろう。

Now Barの主な特徴は、天気、音楽コントロール、ナビゲーションといった情報を一元的に管理できる点にある。特に、Googleマップとの統合により、ルート案内をロック画面上で確認できる機能は、運転時や移動中にスマートフォンを頻繁に操作できない状況で大いに役立つ。これにより、従来の通知システムに頼ることなく、重要な情報を瞬時に得ることが可能になる。

一方で、Now Barの導入に伴い、一部の旧来のウィジェットが不要になったとの指摘もある。例えば、天気情報や音楽再生ウィジェットは、Now Bar上で簡単に確認できるため、ホーム画面の整理にもつながる。ただし、すべてのユーザーがこの変更を歓迎するとは限らない。これまでウィジェットを駆使して情報を管理してきたユーザーにとっては、操作感の変化が混乱を招く可能性もある。

Samsungは、Now Barのカスタマイズ機能を今後さらに拡張すると見られており、個々のユーザーの好みに応じた最適な使い方が可能になるだろう。One UI 7では、単なる見た目の変更だけでなく、より直感的でスムーズな操作体験が求められていることがうかがえる。

One UI 7のAI機能強化と今後の展望

One UI 7のアップデートは、単なるデザイン変更にとどまらず、AIを活用した機能強化が際立つ点が特徴だ。Samsungは、AIを活用してユーザーの利便性を向上させる戦略を推進しており、特に「Circle to Search」や「Writing Assist」といった機能の追加は、スマートフォンの活用幅を大きく広げる可能性がある。

「Circle to Search」は、画面上の任意の部分を円で囲むだけで検索ができる機能で、ウェブサイトやアプリ内の情報を素早く調べるのに役立つ。また、「Writing Assist」は、文章の自動補正や最適な表現の提案を行うAIツールであり、メールやSNSの投稿作成時に時間を節約できるメリットがある。

加えて、SamsungはAIを活用したバッテリー管理機能の強化にも取り組んでおり、One UI 7では使用パターンに応じた最適な電力管理が可能になっている。これにより、スマートフォンのバッテリー寿命が向上し、長時間の利用が求められる場面でも安定したパフォーマンスを維持できると考えられる。

AIの進化により、スマートフォンの操作はますます直感的になり、個々のユーザーの使用状況に適応する方向へ進化している。今後のSamsungの戦略としては、AIをさらに活用したパーソナライズ機能の強化が予測される。One UI 7はその先駆けとなるアップデートであり、今後のバージョンではさらなる進化が期待されるだろう。

Source:Digital Trends