Acerは最新のゲーミングノートPC「Predator Helios Neo 16 AI」と「Helios Neo 18 AI」を発表した。これらのモデルはNVIDIAの最新モバイルGPUであるRTX 5070および5070 Tiを搭載し、加えてIntelの最新Arrow Lake-HXプロセッサを採用している。

高性能グラフィックスとAIタスクへの最適化が施され、ゲームプレイの没入感と効率性が大幅に向上しているのが特徴だ。発売は北米市場で4月(16インチモデル)と5月(18インチモデル)を予定しており、価格は1,899.99ドルから。EMEA地域ではそれぞれ1,699ユーロと1,799ユーロから発売される。

デスクトップ向けRTX 50シリーズの供給不足が続く中、このノートPCは最新NVIDIAハードウェアを手に入れる現実的な選択肢となる可能性が高い。QHD+ OLEDやmini-LEDディスプレイの採用、高速リフレッシュレート、DLSS 4のアップスケーリング技術など、最新技術が盛り込まれていることで、ハイエンドユーザーにとって注目すべきモデルとなっている。

最新GPUとプロセッサの組み合わせが生み出す圧倒的パフォーマンス

Acerの新型Predator Helios Neo 16 AIおよび18 AIは、NVIDIAの最新モバイルGPUであるRTX 5070および5070 Tiと、IntelのArrow Lake-HXプロセッサを搭載することで、ゲーミングおよびAIタスクにおける新たな基準を打ち立てる。

この組み合わせにより、従来のモデルと比較して描画処理能力が大幅に向上し、リアルタイムレイトレーシングやAI処理の速度が劇的に改善されている。特に注目すべきはDLSS 4の採用であり、解像度のアップスケーリングとフレーム生成技術がゲーム体験の質を飛躍的に高める。

Windows Centralの上級編集者Ben Wilson氏によると、Cyberpunk 2077のテストにおいてRTX 5080で244%のパフォーマンス向上が確認された。モバイル版であるHelios Neoシリーズも、この技術を活用することで、高いフレームレートと滑らかなグラフィックス描写を実現している。

この高性能化は単にゲーム用途にとどまらず、AIベースのクリエイティブワークやデータ解析作業にも貢献する。最大64GBのDDR5メモリと2TBのPCIe 4.0 NVMeストレージは、マルチタスク処理や大容量データの高速転送を可能にし、プロフェッショナルな用途にも適応する柔軟性を持つ。

供給不足が続くデスクトップGPU市場とノートPCへの影響

NVIDIAは今年初頭にRTX 5080および5090をデスクトップ向けに発売したが、在庫は極めて限定的で、多くの小売店にはわずか数台しか入荷しなかった。この供給不足により、発売直後に完売が相次ぎ、転売市場では数千ドルという高額で取引される事態となっている。この傾向は、2月に発売予定のRTX 5070および5070 TiデスクトップGPUにも波及する可能性が高い。

こうした状況の中、Acerの新型Predator Helios Neo 16/18 AIは、NVIDIAの最新ハードウェアを手に入れる実質的な手段として注目される。デスクトップ版と比べてモバイルGPUは若干の性能差があるものの、DLSS 4やTensorコアのAI強化により、依然として高い処理能力を維持している。

特にゲーミング用途においては、持ち運び可能なプラットフォームでこの性能を享受できる点が大きな魅力となる。さらに、価格設定も注目に値する。約1,900ドルから2,200ドルという価格帯は、ASUSの同等スペックのノートPCと比較しても競争力が高く、モバイルプラットフォームを重視するユーザーにとって現実的な選択肢となるだろう。

高品質ディスプレイと冷却技術が実現する快適な使用感

Predator Helios Neo 16 AIおよび18 AIは、NVIDIAの先進技術に加え、Acer独自のディスプレイと冷却システムの進化も見逃せない。16インチモデルにはQHD+ OLEDディスプレイ、18インチモデルにはQHD+ mini-LEDディスプレイが搭載され、いずれも高リフレッシュレートと広色域を誇る。これにより、鮮やかな色彩表現と滑らかな映像体験が実現されている。

また、NVIDIA G-SyncやAdvanced Optimus、MUXスイッチの搭載により、ディスプレイ性能がさらに最適化され、ティアリングやラグを抑制しながらもバッテリー効率を維持することが可能となっている。これにより、長時間のゲーミングやクリエイティブ作業でも快適な使用感が持続する。

冷却性能についても、Acerの独自技術が光る。大型の冷却ファンと複数のヒートパイプを組み合わせた冷却システムは、高負荷時でも安定した動作温度を維持し、性能の低下を防ぐ。このため、長時間の使用でもパフォーマンスを犠牲にすることなく作業を継続できる点が、他のハイエンドノートPCと一線を画す要素となっている。

Source:Windows Central