パランティア(NASDAQ: PLTR)の株価が100ドルを突破し、過去1年間で354%という驚異的な上昇を記録した。この急成長の背景には、人工知能(AI)分野への積極的な進出と商業・政府機関との重要契約がある。しかし、投資家にとってはパランティア以外にも注目すべき成長ポテンシャルを持つ企業が存在する。

その代表格がスノーフレーク(NYSE: SNOW)とクラウドストライク(NASDAQ: CRWD)である。スノーフレークはクラウドデータウェアハウジング市場で独自の地位を築き、AI関連製品やインフラへの投資を強化。クラウドストライクはサイバーセキュリティ分野でAIを活用した革新的な製品を展開し、堅調な顧客基盤の拡大が見込まれている。\n\nこれらの企業は、短期的な市場変動に左右されない強固なファンダメンタルズを有し、今後の成長を期待させる存在である。

AI市場拡大がもたらす投資機会とスノーフレークの戦略

人工知能(AI)市場の急成長が、クラウドデータ分野の企業に大きな機会をもたらしている。市場予測によれば、AI関連ビジネスは今後数年で2倍以上の規模に達し、企業のデータ活用戦略がより高度化することが確実視されている。その中でスノーフレーク(NYSE: SNOW)は、クラウドデータウェアハウジングを超えたAI対応プラットフォームの提供を進めており、AI市場拡大の恩恵を受ける企業として期待されている。

スノーフレークは「Snowflake AI」「Cortex Search」「Cortex」といったAIソリューションを展開し、データ処理の最適化に貢献している。特に、NVIDIAの高性能チップを活用したデータ分析環境の整備が進められており、これにより企業がAIアプリケーションを効率的に展開できるようになっている。また、スノーフレークの顧客の34%がデータ共有機能を採用しており、AIとデータの融合を進める企業にとって重要なインフラを提供している点も成長要因の一つである。

AI市場の拡大は、スノーフレークの売上にも反映されている。2025年度第3四半期には、残存パフォーマンス義務(RPO)が前年比55%増加し、製品収益成長率29%を大きく上回った。これにより、スノーフレークはAI時代のデータ活用プラットフォームとして、長期的な成長の可能性を高めている。

クラウドストライクのサイバーセキュリティ戦略と市場拡大の可能性

サイバーセキュリティ分野は近年、企業や政府機関にとって最優先課題となっている。特に、デジタル化の進展に伴いサイバー攻撃が高度化する中で、エンドポイントセキュリティと脅威インテリジェンスを強みとするクラウドストライク(NASDAQ: CRWD)は、市場のニーズに適応しながら成長を続けている。サイバーセキュリティ市場は2029年までに2,500億ドル規模に拡大すると見込まれており、クラウドストライクはこの成長を牽引する存在として注目される。

同社の「Falconプラットフォーム」は、クラウドネイティブの脅威検出・対応システムを搭載し、多層的なセキュリティを提供する。この技術の強みは、AIを活用してリアルタイムで脅威を分析し、迅速な防御策を講じる点にある。加えて、企業のデータを保護するためのゼロトラストアーキテクチャの普及が進む中、クラウドストライクのソリューションは市場のニーズに適合している。

顧客の66%が5つ以上のセキュリティモジュールを利用しており、同社のサービスが包括的なセキュリティ対策として信頼されていることを示している。2024年にはグローバルIT障害の影響を受けたものの、同社は堅調な成長を維持し、長期的な市場拡大の波に乗る可能性がある。今後もAIを活用したセキュリティの進化が求められる中で、クラウドストライクの技術革新と市場戦略が引き続き成長の鍵となるだろう。

Source: Finbold