Appleが発表した新型スマートフォン「iPhone 16e」は、MagSafe充電が非搭載である点が話題となっている。一部では、Appleが自社開発したC1モデムの影響でMagSafeを排除したのではないかという憶測が広がっていた。これは、C1モデムのセルラー接続がMagSafeの磁石と干渉する可能性があるとの推測に基づくものだ。

しかし、Appleはこの説を公式に否定し、MagSafe非搭載の決定にC1モデムは関係していないと明言した。さらに、第三者によるテストでも、C1モデムがワイヤレス充電の妨げになっていないことが確認されている。これにより、MagSafeが省かれた理由として、Appleのコスト削減が改めて指摘されている。

iPhone 16eの予約はすでに開始されており、正式な発売日は2月28日となっている。

Appleが公式に否定したC1モデムの影響 その背景とは

AppleがiPhone 16eからMagSafe充電を省いた理由について、C1モデムの干渉が原因ではないかとの憶測が広がっていた。この説は、Appleが開発した新型モデムが磁石と相互作用し、ワイヤレス充電の安定性に影響を与える可能性があるという仮説に基づいていた。しかし、AppleはMacworldに対し、C1モデムがこの決定に関与していないと明言した。

さらに、9to5Macによる外部検証でも、C1モデムとMagSafeの間に技術的な干渉がないことが確認された。無名のケースメーカーによるテストでは、MagSafe対応ケースと非対応ケースの充電速度に違いがありつつも、C1モデムが直接影響を与えたとする証拠は見つからなかった。これにより、MagSafeの非搭載は別の要因によるものだと考えられる。

Appleが早期にこの憶測を否定した背景には、市場の混乱を防ぐ狙いがあった可能性がある。自社開発モデムの信頼性を確保しつつ、iPhone 16eの販売への影響を最小限に抑える必要があったと推測できる。技術仕様を巡る議論が続く中、Appleの説明がどこまで市場に浸透するかが注目される。

iPhone 16eにMagSafeが搭載されなかった真の理由とは

C1モデムの干渉が原因でないとすれば、iPhone 16eにMagSafeが搭載されなかった理由は何か。最も考えられるのはコスト削減の一環である。MagSafeは特定の磁石を内蔵する必要があり、それに伴う製造コストの上昇は避けられない。AppleはiPhone 16eをミッドレンジモデルとして位置づけており、価格を抑えるためにMagSafeを省略した可能性が高い。

また、Appleが従来のワイヤレス充電方式を強化しつつ、MagSafeの必要性を相対的に低下させる戦略を取っている可能性もある。MagSafeは利便性が高いものの、必須機能ではなく、従来のQi充電でも十分なワイヤレス充電体験を提供できると判断したのかもしれない。

実際、iPhone 16eの技術仕様では最大7.5Wのワイヤレス充電が可能とされており、これは他の標準的なQi充電対応スマートフォンと同等である。Appleは近年、製品ごとの機能差別化を強めており、MagSafeの搭載はハイエンドモデルの特権となる傾向がある。

iPhone 16eをあえて非対応とすることで、上位モデルとの差別化を図り、ユーザーにより高価格帯のiPhoneを選ばせる戦略があるとも考えられる。今後、AppleがどのようにMagSafeを位置づけるのかが、さらなる関心を集めそうだ。

Source:Tom’s Guide