AMDの次世代GPU「Radeon RX 9070」と「RX 9070 XT」の技術仕様と公式ベンチマークがリークされた。Navi 48 GPUを搭載するRX 9070 XTは4,096ストリームプロセッサ、最大2,970MHzのブーストクロックを誇り、単精度演算性能は48.7TFLOPSに達する。一方、RX 9070は3,584ストリームプロセッサを備え、36.1TFLOPSを記録。

リークされたAMDのベンチマークによれば、RX 9070 XTはRadeon 7900 GRE比で最大42%、RX 9070は最大20%のパフォーマンス向上を示している。特にレイトレーシング性能の向上が顕著で、RTX 5070 Tiとの競争が期待される。価格はRX 9070が649.99ドル、RX 9070 XTが699.99ドルとされ、正式発表が待たれる。

AMD Radeon RX 9070シリーズの詳細仕様とパフォーマンスの実態

AMDの新GPU「Radeon RX 9070」と「RX 9070 XT」は、Navi 48アーキテクチャを採用し、RDNA 4世代の最新技術を搭載している。RX 9070 XTは64基のコンピュートユニット(CUs)、4,096のストリームプロセッサ、128のAIアクセラレーターを搭載し、最大2,970MHzのブーストクロックを実現。

一方、RX 9070は56基のCUsと3,584のストリームプロセッサを備え、ブーストクロックは最大2,520MHzに設定されている。公式ベンチマークでは、RX 9070 XTはRadeon 7900 GRE比で最大42%、RX 9070は最大20%の性能向上を示す。

特にレイトレーシング性能の伸びが顕著で、RX 9070 XTは最大68%、RX 9070は最大38%の改善が確認された。これはRDNA 4の最適化によるものと考えられ、RTX 5070 Tiとの比較においても競争力のある結果が期待される。価格はRX 9070 XTが699.99ドル、RX 9070が649.99ドルとされ、これまでのミッドレンジ市場の価格帯と一致している。

NVIDIA RTX 5070 Tiとの比較と競争の行方

AMDのRX 9070シリーズは、競合であるNVIDIAのRTX 5070 Tiと直接対決することが予想される。RX 9070 XTは、NVIDIAの現行モデルであるRTX 3090と同等の性能を持つ可能性が示唆されており、特にラスタライズ性能においてはRTX 5070 Tiに匹敵する数値が報告されている。

一方で、NVIDIAのRTX 5070 TiはDLSS 3.5や新世代のレイトレーシング技術を搭載する見込みであり、純粋なグラフィック処理能力だけでなく、AIを活用した補完技術による性能向上が期待される。AMDが対抗策としてAIアクセラレーターを強化し、レイトレーシング性能を向上させている点は評価に値するが、NVIDIAの独自技術にどこまで迫れるかは未知数だ。

最終的な市場での評価は、発売後の実ゲーム環境でのパフォーマンス次第となるだろう。

GPU市場の競争激化と価格設定の影響

RX 9070シリーズの登場により、ミッドレンジGPU市場は一層の競争激化が予想される。特に価格設定が鍵を握り、RX 9070 XTの699.99ドル、RX 9070の649.99ドルという価格は、消費者にとって魅力的な選択肢となる可能性が高い。

AMDはこれまで価格面で競争力を発揮してきたが、現在のGPU市場ではコストパフォーマンスだけでなく、消費電力やソフトウェアの最適化も重要視されている。RX 9070シリーズはPCIe 5.0や最新のメモリ技術を採用しており、今後のソフトウェア最適化次第ではさらなる性能向上も見込める。

一方、NVIDIAはRTX 5070シリーズの価格を調整し、競争力を維持する可能性がある。市場の反応を見極めながら、今後の価格戦略がどう変化するかが注目される。

Source:TechSpot