AMDの最新RDNA 4アーキテクチャを採用したミドルレンジGPU「Radeon RX 9060 XT」が、2025年4月にも登場する可能性が浮上した。複数のリーク情報をもとに、「Moore’s Law Is Dead」はRX 9060 XTの性能について、NVIDIAのGeForce RTX 4060 Tiを上回る可能性を指摘する。
さらに、3DMark Time Spy Graphicsのベンチマークスコアを参考にした性能予測では、同じRDNA 4世代のRX 7700 XTに迫るパフォーマンスを持つ可能性も示唆されている。仮にAMDがクロックの最適化を進めれば、より上位モデルのRTX 4070に匹敵する水準に近づくとの見方もある。
一方で、これらの情報は正式な発表に基づくものではなく、単一のリーク情報に過ぎない。発売時期や実際の性能については依然不透明な部分が多く、今後のAMDによる正式発表や追加情報に注目が集まる。
AMD RX 9060 XTの発売時期と性能予測 公式発表前に浮上する具体的なスペック像

AMDが2025年4月にも投入を予定しているとされる「Radeon RX 9060 XT」は、最新アーキテクチャRDNA 4を採用したGPUとして注目を集めている。RX 9070シリーズに続く形で投入されるこのミドルレンジモデルは、NVIDIAのGeForce RTX 4060 Tiに対抗する位置付けになる可能性が高く、価格と性能の両面で新たな基準を示すことが期待される。
リーク情報を発信した「Moore’s Law Is Dead」によれば、RX 9060 XTのパフォーマンスはRTX 4060 TiとRX 7700 XTの中間に収まるとされる。3DMark Time Spy Graphicsスコアを基準にすると、RX 7700 XTはRTX 4060 Tiより約26%高いスコアを記録しており、RX 9060 XTがこの間に位置するならば、競合製品を上回る可能性も十分に考えられる。
ただし、AMD自身はRX 9060 XTに関する詳細なスペックやパフォーマンスに一切言及しておらず、あくまでリークに基づく推測情報が先行しているのが現状である。価格や具体的なクロック速度、メモリ仕様なども明らかになっておらず、今後の正式発表や追加情報により、全体像が見えてくることになるだろう。
RX 9060 XTが担うミドルレンジGPU市場の新たな役割 競合製品との位置付けとRDNA 4採用の意義
RX 9060 XTは、RDNA 4世代において「手頃な価格帯」を担う存在としてAMDが位置付けるモデルである。上位モデルのRX 9070シリーズが500ドル台後半に設定されたことで、より価格を抑えたRX 9060シリーズには、エントリー層からミドルクラスまで幅広い層を取り込む役割が求められる。
特にNVIDIAのRTX 4060 Tiがミドルレンジ市場で一定の支持を得ている現状を踏まえると、RX 9060 XTが同水準以上のパフォーマンスを発揮すれば、ユーザー層の流動化を促す可能性がある。さらに、AMDが近年推進しているFSR(FidelityFX Super Resolution)の最新バージョン「FSR 4」にも対応する見通しであり、価格対性能比に加えてAI活用の強化が製品競争力を左右する要素になるだろう。
RDNA 4の進化による電力効率向上やレイトレーシング性能の底上げが、NVIDIAに対抗するAMDの戦略の核となるのは確実である。一方で、価格競争の激化やRTX 5000シリーズの登場時期によっては、市場での優位性確保が困難になる可能性もある。RX 9060 XTの最終的な価格設定や発売タイミングが、RDNA 4世代の成否を左右する重要な分岐点となる。
Source:Notebookcheck