中国のXiaomiは、最新のミッドレンジタブレット「Xiaomi Pad 7」をグローバル市場で発表した。MWC 2025が開催されているバルセロナで発売され、価格は415ドルから。前モデルのPad 6と比較し、性能面での進化が際立つ。
搭載する11.2インチIPS液晶ディスプレイは、解像度2136×3200ピクセルに加え、144Hzの高リフレッシュレートと800ニトの輝度を実現。プロセッサにはQualcomm Snapdragon 7 Plus Gen 3を採用し、処理速度の向上が期待される。また、8,850mAhの大容量バッテリーは45Wの急速充電に対応し、80分でフル充電が可能。
OSはAndroid 15ベースの「HyperOS 2」を搭載し、最新のXiaomiスマートフォンと統一された操作性を提供する。アクセサリーとして専用キーボードやスタイラスペンとの互換性も確保。カラーバリエーションはブルー、グレー、グリーンの3色展開で、399.90ユーロ(約415ドル)からの販売開始となる。
Xiaomi Pad 7のスペック詳細と進化したハードウェアの特徴

Xiaomi Pad 7は、前モデルのPad 6と比較してハードウェア面での進化が目覚ましい。ディスプレイには11.2インチのIPS液晶を採用し、解像度2136×3200ピクセル、リフレッシュレート144Hzとハイエンドモデルに匹敵する性能を備える。ピーク輝度は800ニトで、屋外使用時の視認性も向上。
タブレット市場では、リフレッシュレート120Hzが主流の中、144Hzを採用することでスムーズな操作性を実現している。プロセッサにはQualcomm Snapdragon 7 Plus Gen 3を搭載。前世代のSnapdragon 7シリーズと比較して、パフォーマンスと電力効率が向上しているとされる。8,850mAhの大容量バッテリーと45W急速充電に対応し、80分でフル充電が可能な点も魅力だ。
カメラ性能はリア13MP、フロント8MPと、タブレットとしては標準的なスペックを維持している。OSにはAndroid 15ベースの「HyperOS 2」を採用し、Xiaomiの最新スマートフォンと同様のソフトウェア体験を提供する。さらに、Xiaomi CoverやFocus Keyboard、Focus Penなどの専用アクセサリーとも互換性を持たせ、作業用途の拡張性も確保している。
全体として、ミッドレンジながらプレミアムクラスに迫る仕様を実現し、競争の激しいタブレット市場での存在感を強めている。
競争が激化するミッドレンジタブレット市場でのXiaomiの戦略
タブレット市場において、Xiaomiは近年、コストパフォーマンスに優れた製品を投入し、シェアを拡大している。特に、価格とスペックのバランスが重要視されるミッドレンジ市場では、AppleのiPadシリーズやSamsungのGalaxy Tabシリーズが強力な競争相手となっている。
今回発表されたXiaomi Pad 7は、500ドル以下という価格帯でありながら、144Hzディスプレイや高性能チップセットを搭載することで、競合機種との差別化を図っている。価格設定も戦略的で、ユーロ圏では399.90ユーロ(約415ドル)から販売開始され、追加料金で256GBモデルの選択も可能となる。
AppleのiPad(第10世代)が499ドル、SamsungのGalaxy Tab S9シリーズが799ドルからであることを考慮すると、Xiaomi Pad 7は価格面での競争力が非常に高い。さらに、Android 15ベースの「HyperOS 2」を採用することで、Xiaomi製スマートフォンとの親和性を高め、エコシステムの強化も図っている。
こうした戦略の背景には、中国市場での成長が鈍化する中、Xiaomiがグローバル市場でのプレゼンスを強化しようとする狙いがある。特に、欧州や東南アジアでは、コストパフォーマンスを重視する消費者が多く、Xiaomiの強みが生かせる市場といえる。今後、同社がどのようにシェアを拡大していくのか、動向が注目される。
Source:NotebookCheck