AppleのiPhone 16eが市場に登場したばかりだが、早くもiPhone 17eの存在が確実視されている。情報源のFixed Focus Digitalは、中国のSNS「Weibo」で「17eの存在を確認した」と投稿し、「デジタルeシリーズは短命ではない」と強調した。

この流れは、iPhone SEシリーズの終焉と関係が深い。AppleはSEの役割を「e」シリーズに引き継がせる方針を取っていると見られ、Consumer Intelligence Research Partners(CIRP)も「今後もAppleの戦略の一環となる可能性がある」と指摘する。

特に、GoogleがPixelシリーズで展開する「a」モデルのように、フラッグシップ機の後継として「e」モデルを投入する流れが定着する可能性もある。一方で、iPhone 18eの登場は不透明だ。Appleがこのシリーズを継続するかは、iPhone 17eの売れ行き次第となるだろう。

現時点では「e」モデルが一定の市場を確保しているものの、今後のAppleの販売戦略がどう変化するかが注目される。

iPhone 17eが「SE」の役割を引き継ぐ理由

Appleの「SE」シリーズは長らく廉価版iPhoneとしての役割を果たしてきたが、その立ち位置は「e」シリーズへと移行しつつある。iPhone 16eの登場により、AppleはSEのブランドを事実上終了させ、新たなモデル体系を確立しようとしている。

Fixed Focus Digitalの情報によれば、iPhone 17eの存在はほぼ確定的であり、これはSEシリーズが担っていた市場を完全に置き換える動きと捉えられる。iPhone SEは一貫して過去のモデルをベースとした設計が特徴だったが、16e以降の「e」シリーズは現行モデルに近い仕様を持つことが明らかだ。

CIRPの分析によれば、「e」シリーズはGoogleのPixel「a」モデルと類似した戦略を採用していると指摘される。Pixelシリーズでは、フラッグシップ機の後に廉価版が投入され、価格を抑えつつ最新技術を一部採用する手法がとられている。Appleもこの手法を取り入れることで、新興市場やコストを重視する層へアプローチを強化している可能性が高い。

しかし、SEと「e」の決定的な違いは、価格設定とターゲット市場にある。SEは廉価ながらも従来のデザインを踏襲し、特にホームボタンを求める層に訴求していた。一方で、「e」シリーズは現行モデルに近いデザインを採用しつつ、価格を抑えることで幅広いユーザーに訴求する狙いがある。SEが果たしていた役割は、「e」シリーズの登場により、大きく変化しようとしている。

iPhone 18eの登場は不透明 その理由とは

iPhone 17eの存在はほぼ確実とされているが、iPhone 18eが続くかどうかは不透明だ。Appleは「e」シリーズの継続を決定する要素として、市場の需要と売上動向を重視していると考えられる。SEシリーズの市場シェアは控えめであり、期待ほどの売上を上げられなかったと指摘されている。

特に、iPhone 5cのように短命に終わったモデルもあり、Appleが「e」シリーズの継続を判断する際には、販売データが鍵となる。もしiPhone 17eが想定以上の成功を収めなければ、「e」シリーズ自体が短命に終わる可能性も否定できない。

また、Appleのハードウェア戦略も影響を与える要因となる。例えば、iPhone 17 Proが最大12GBのRAMを搭載する可能性があるとされており、将来的に廉価版モデルの「e」シリーズがどの程度のスペックを維持できるかが問われる。ハイエンドモデルとのスペック差が広がれば、廉価版の市場価値が相対的に低下する可能性もある。

さらに、AppleがiPhone 18シリーズ以降で新たな価格戦略を打ち出す場合、「e」モデルの必要性そのものが見直される可能性もある。特に、Proモデルと通常モデルのラインナップがさらに細分化されれば、廉価版の役割を担う別のモデルが登場する可能性も否定できない。iPhone 18eが登場するかどうかは、Appleの市場戦略と販売成績に大きく左右されることになりそうだ。

Source:Digital Trends