ブロックチェーン分析企業IntoTheBlock(ITB)が公表したデータにより、ビットコイン(BTC)、トロン(TRX)、マンタラ(OM)が高いアドレス利益率を維持していることが明らかとなった。特にトロンは93.9%のアドレスが購入価格を上回る利益を確保しており、ステーブルコイン市場での優位性が安定的な価格推移を支えている。

一方、マンタラはステーキングや実世界資産(RWA)のトークン化に注力することで、91.93%以上の保有者が利益を確保。独自の分散型金融(DeFi)プラットフォームと伝統金融との橋渡しを強みとし、エコシステム拡大への期待感も高まる。

さらにビットコインは、機関投資家の資金流入とビットコインETFの普及に加え、ドナルド・トランプ前大統領が国家の暗号資産準備金としての活用を示唆したことが追い風となり、利益率88.59%を維持。主要暗号資産3銘柄の戦略と市場での位置付けは、今後の資産クラス全体の動向を占う指標ともなり得る。



トロンが誇る93.9%の利益アドレス率 ステーブルコイン基盤が支える安定成長

IntoTheBlock(ITB)の分析データによれば、トロン(TRX)を保有するアドレスの93.9%が取得価格を上回る利益を確保している。暗号資産市場においても極めて高い利益率を維持しており、その背景にはトロンのステーブルコイン市場での優位性がある。トロン上のUSDT取引量は他を凌駕し、イーサリアムを上回る取引量を記録。

トロンネットワークの低手数料と高速処理能力は、送金インフラとしての実用性を高め、特にアジア圏を中心に利用基盤を着実に広げている。加えて、取引コストの安さが小口決済にも適しており、ステーブルコイン需要とともにエコシステム全体を押し上げる構図となっている。

今後、ステーブルコイン市場の拡大と規制環境の変化はトロンにとって大きな分岐点となる。2024年1月にはドナルド・トランプ前米国大統領の商務長官を務めたハワード・ルトニック氏が米国でのステーブルコイン規制に言及。適切な規制整備は投資家保護と市場信頼性向上につながり、低コストかつ安定した送金プラットフォームを持つトロンにとっては追い風になる可能性もある。


マンタラの利益率91.93%が示すエコシステムの独自戦略 ステーキングとRWAで新領域を開拓

マンタラ(OM)はITBのデータで91.93%の保有アドレスが利益を得ており、暗号資産市場でも際立つ高水準を記録している。この背景には、マンタラが注力するステーキング報酬設計や、実世界資産(RWA)のトークン化などWeb3を支える多層的なエコシステム構築がある。

特にRWA領域では、従来の金融資産をブロックチェーンに載せることで透明性を確保し、グローバルな資産流動性向上に貢献する仕組みが投資家層の関心を集めている。また、単なるDeFiプラットフォームに留まらず、伝統金融との橋渡し役を担うことで、実需と金融の融合を推進する構想も進行中である。

OMトークンの現在価格は7.04ドル、時価総額は68.8億ドルと、実需に裏付けられた安定した市場評価を獲得している。RWA分野の拡大や資産デジタル化の加速は、マンタラにとって市場ポジション強化の好機にもなり得る。既存金融と暗号資産の接点を増やす動きが加速すれば、エコシステム全体の成長にも波及する可能性がある。


ビットコインの利益率88.59%が示唆する資産価値とトランプ発言が与える中長期的影響

ビットコイン(BTC)はITBのデータで88.59%のアドレスが利益を確保しており、資産保有者の高い利益率が確認されている。この背景には機関投資家による資産運用手段としての採用拡大に加え、2024年に複数承認されたビットコインETFの存在感がある。特にETF経由での資金流入は、価格安定と中長期的な市場支持につながっている。

さらに2024年にはドナルド・トランプ前大統領がビットコインを国家の暗号資産準備金として活用する構想を発表。国家レベルでのデジタル資産保有方針が示されたことで、ビットコインの「デジタルゴールド」としての認知度は一層高まりつつある。政策転換や地政学リスクが高まる中、安全資産としての需要増加は今後も意識される可能性が高い。

もっとも、ビットコインの市場支配力は揺るぎないものの、価格変動リスクやマイニングコストの高騰、規制動向が与える影響には慎重な注視が求められる。国家準備資産化の動きが現実化するか否か、政策の具体化と法制度整備が進むにつれ、市場全体への影響も一層顕在化することになるだろう。


Source:CoinGape