NVIDIAの次世代ワークステーション向けGPU「RTX PRO 6000 Blackwell」の詳細スペックが明らかになった。本モデルは24,064基のCUDAコアを搭載し、RTX 5090と比較して約11%のコア増加を実現。さらに、96GBのGDDR7(ECC)メモリを384ビットバスで構成し、大容量VRAMによる圧倒的な処理性能を誇る。
消費電力は600Wに設定されており、高負荷なプロフェッショナル用途を想定。Leadtekのリストに掲載されたことで、発売が近いことが示唆されている。市場価格は1万ドル超えと予想され、ハイエンドワークステーション市場での支配力を強めることになりそうだ。
RTX PRO 6000 Blackwellが示すワークステーションGPUの新たな基準

NVIDIAのRTX PRO 6000 Blackwellは、ワークステーション向けGPU市場に新たな基準を打ち立てることになりそうだ。本モデルは24,064基のCUDAコアを搭載し、RTX 5090と比較して約11%の増加を実現。さらに、96GBのGDDR7(ECC)メモリを384ビットバスで構成し、巨大なデータセットを扱う作業にも対応する。
特筆すべきは、RTX 5090の32GB GDDR7に対し、3倍のメモリ容量を確保している点だ。これにより、AIトレーニングや3Dレンダリング、シミュレーションなど、極めて高負荷なワークロードをスムーズに処理できる。さらに、600WのTBP(総消費電力)を持ち、NVIDIAの新たな冷却技術が採用される可能性も指摘されている。この高性能仕様が、プロフェッショナル向け市場における標準を大きく引き上げることは間違いないだろう。
RTX 5090を凌駕するスペック その進化はどこにあるのか
RTX PRO 6000 Blackwellは、RTX 5090と比較すると、明確な性能向上が見られる。特にCUDAコア数の増加は顕著で、RTX 5090の21,760コアに対し、本モデルは24,064コアを搭載。単純計算で約10.5%のコア増加があり、計算処理能力の向上が期待される。
メモリ面では、RTX 5090の32GB GDDR7を大幅に超える96GB GDDR7(ECC)を搭載し、より大規模なデータ処理に対応可能となる。メモリバスは512ビットではなく384ビットを採用するが、それでも十分な帯域幅を確保していると見られる。これに加え、752基のテンソルコアと188基のRTコアを搭載しており、AI推論やレイトレーシング処理の強化も図られている。
電力消費は600Wと高めに設定されているが、これは従来のワークステーション向けGPUと比較しても突出している。冷却システムの進化が求められるが、NVIDIAの最新設計によって安定した運用が可能となるだろう。RTX 5090との比較から見ても、明らかにワークステーション向けの最適化が施されていることが分かる。
価格は1万ドル超え それでも求められる理由とは
RTX PRO 6000 Blackwellの価格は1万ドルから1万5千ドル(約150万~225万円)と予想されている。これはRTX 5090の市場価格3,000ドル前後の約4~5倍に相当する。しかし、それでも需要が見込まれるのは、このモデルが持つ圧倒的な計算性能とメモリ容量に理由がある。
AI研究、3Dレンダリング、データ解析など、プロフェッショナル用途ではVRAMの大容量化が求められる。特に96GBのGDDR7(ECC)を搭載する本モデルは、既存のワークステーションGPUと比べても大幅なスペック向上を実現しており、これに投資する価値があると考えられる。
カナダの小売業者Direct Dialでは、すでに11,933カナダドル(約8,300米ドル)でリストアップされていることからも、市場投入が近いことが示唆される。一般のゲーミングユーザーには手の届かない価格帯だが、プロフェッショナル向けの最上位GPUとして確固たる需要が存在することは間違いない。
Source:Wccftech