NVIDIAの次世代ワークステーション向けGPU「RTX PRO 6000 Blackwell」の詳細がリークされた。GB202 GPUを搭載し、CUDAコアは驚異の24,064基、ECC対応96GB GDDR7メモリを備え、600WのTDPを誇る。このハイエンドモデルは、AIワークロードやコンテンツ制作向けに最適化されており、752基のTensorコアと188基のRTコアを搭載。

新型カードは、RTX 5090 Founders Editionの冷却技術を応用した新設計のオープンエアクーラーを採用し、PCIe 5.0 x16インターフェースおよびDisplayPort 2.1を搭載する。GTC 2025での正式発表が予定されており、96GBモデルの他に、48GB GDDR7を搭載した「RTX PRO 6000 non-X」モデルの登場も示唆されている。

今後の正式発表では、AI向けの強化仕様や追加モデルに関するさらなる詳細が明らかになる可能性が高く、業界関係者からの注目が集まっている。


RTX PRO 6000 Blackwellの詳細仕様 AIとクリエイティブ用途に最適化された新型GPU

NVIDIAの次世代ワークステーション向けGPU「RTX PRO 6000 Blackwell」の仕様が明らかになった。GB202 GPUを採用し、CUDAコア24,064基、96GBのECC対応GDDR7メモリ、752基のTensorコア、188基のRTコアを搭載する。これにより、AI計算や高度なレンダリング処理に適した構成となっている。

電力消費は600Wに達し、ワークステーション向けとしても高い性能を維持する設計だ。16ピンの電源コネクタを採用し、PCIe 5.0 x16インターフェースおよびDisplayPort 2.1接続にも対応。冷却システムにはオープンエアデザインを採用し、GeForce RTX 5090 Founders Editionで導入された「ダブルフロースルー」機構を改良したものが搭載される。

この新型GPUは、従来のRTXワークステーションモデルと比較しても大幅なスペック向上が見られる。特に、AIや科学計算、映像制作などの分野において、膨大なメモリ容量と高い並列演算能力を活かした活用が期待される。GTC 2025での正式発表を前に、業界内ではすでに大きな注目を集めている。

96GB GDDR7のインパクト AI市場とコンテンツ制作分野への影響

RTX PRO 6000 Blackwellが搭載する96GBのGDDR7メモリは、ワークステーション向けGPUとしても破格の容量である。これにより、大規模なAIトレーニングや高精度なシミュレーション処理が可能となり、機械学習やデータ解析の分野での活躍が期待される。

クリエイティブ分野においても、このメモリ容量は大きな意味を持つ。8K解像度の映像編集や複雑な3Dレンダリング、VFX制作など、メモリ消費の激しい作業に対して余裕のある処理が可能となる。これまでのワークステーションGPUでは32GBや48GBのメモリ搭載モデルが一般的だったが、一気に倍以上の容量を実現した点は特筆に値する。

この圧倒的なVRAMの増加は、AIや映像制作分野における技術革新を加速させる可能性がある。特に、リアルタイムでのAI推論や大規模データセットの処理能力向上によって、従来のボトルネックが解消される場面も増えると考えられる。RTX PRO 6000 Blackwellは、こうした需要を満たすための新たな基準を打ち立てることになるだろう。

RTX PRO 6000 BlackwellとGeForce RTX 5090 ワークステーションとゲーミング市場の違い

RTX PRO 6000 Blackwellは、同じGB202 GPUを搭載するGeForce RTX 5090と多くの共通点を持つが、その設計思想は大きく異なる。RTX 5090はゲーミング向けのフラッグシップモデルとして設計され、リアルタイムレンダリングやゲームパフォーマンスの最適化が図られている。一方、RTX PRO 6000 Blackwellは、AI、データサイエンス、クリエイティブワークを前提としたワークステーション向けの特化設計となっている。

両者の大きな違いはメモリ構成にある。RTX 5090は32GBのGDDR7メモリを搭載するのに対し、RTX PRO 6000 Blackwellはその3倍にあたる96GBを搭載。さらに、エラー訂正機能(ECC)にも対応しており、高精度な計算処理が求められる分野での使用に適している。

冷却機構についても差があり、RTX 5090はゲーミング用途のエアフローを重視した設計が採用される一方、RTX PRO 6000 Blackwellは長時間の高負荷計算に耐えうる冷却システムを搭載。これにより、24時間稼働が求められるAIトレーニングやレンダリング処理において安定したパフォーマンスを提供できる。NVIDIAはこの2つのGPUを明確に差別化し、それぞれの市場に最適化した展開を進めることになるだろう。

Source:TweakTown