Nvidiaの次世代エントリー向けGPU「RTX 5050」の詳細な仕様がリークされた。情報源によると、RTX 5050は最新のGDDR7ではなく、GDDR6の8GB VRAM(128ビットメモリバス)を搭載する可能性が高い。この点について、一部のゲーマーからはパフォーマンスの低下を懸念する声が上がっているが、まだ判断を下すのは早い。
CUDAコア数は2,560で、消費電力は130Wと見られ、コードネーム「GB207」のBlackwellシリーズとして展開される見込みだ。前世代のRTX 4050はノートPC向けモデルのみであったが、RTX 5050はデスクトップ向けにも投入される可能性がある。このモデルが競合するIntel Arc B580とどのような立ち位置になるかが注目されるが、性能だけでなく価格設定が鍵を握ることになりそうだ。
RTX 5050のリーク仕様と従来モデルとの違い

RTX 5050のリーク情報によれば、Nvidiaはこのエントリーモデルに8GBのGDDR6メモリを採用する可能性が高い。これはRTX 4060など上位モデルのGDDR7と比べて帯域幅が劣るが、エントリークラスの製品としては一般的な仕様だ。CUDAコア数は2,560、メモリバスは128ビットで、消費電力は130Wに設定される可能性がある。この構成は前世代のRTX 4050とは大きく異なり、デスクトップ向けモデルが用意される点でも新たな展開といえる。
特に、RTX 4050はノートPC向けに限定されていたため、デスクトップ版が登場することで新たな選択肢が生まれることになる。ただし、メモリの種類がGDDR6にとどまる点は、RTX 4060や競合製品と比較してパフォーマンス面での懸念材料となり得る。とはいえ、RTX 5050はエントリークラスの製品であり、価格設定によっては十分な価値を持つ可能性がある。GDDR7搭載のRTX 5060シリーズが控えている点も踏まえると、RTX 5050の位置付けはコストパフォーマンス重視の製品となることが予想される。
RTX 5050の競合はIntel Arc B580か 価格と性能のバランスが鍵
RTX 5050が狙う市場には、IntelのArc B580が存在する。B580は12GBのVRAMを搭載し、1440pゲーミングに対応する性能を持つとされている。一方で、RTX 5050は8GBのGDDR6メモリを採用し、主に1080pゲーミング向けと考えられる。このメモリ容量の差が実際のゲーム体験にどの程度の影響を与えるかは、タイトルごとの要件や最適化の状況によって変わるだろう。しかし、近年のゲームではVRAMの使用量が増加傾向にあり、特に高解像度やテクスチャ品質を重視するユーザーにとっては、12GBを搭載するB580の優位性があるかもしれない。
一方で、NvidiaはDLSS(Deep Learning Super Sampling)といった独自の技術を武器に持っており、これによって1080pゲーミングのパフォーマンスを補完する可能性がある。さらに、Nvidiaのドライバー最適化やソフトウェアサポートの安定性は、Intel Arcシリーズと比較すると優れていると評価されることが多い。最終的な競争力は、RTX 5050の価格次第となる。199ドル~249ドル(約3万~3.7万円)の価格帯で登場すれば、コストを抑えつつ安定した1080pゲーミングを求める層にとって有力な選択肢となるだろう。
RTX 5050のGDDR6採用は失敗か 期待されるパフォーマンスとは
RTX 5050がGDDR6メモリを採用することに対し、一部のユーザーは懸念を示している。Nvidiaの最新アーキテクチャ「Blackwell」シリーズはGDDR7を主流とする方針と見られていたため、エントリーモデルとはいえGDDR6が採用されることは意外な決定とも言える。メモリ帯域幅が抑えられることで、RTX 4060やRTX 3060といった過去のミドルレンジGPUと比較して、期待される性能が劣る可能性がある。ただし、RTX 5050はそもそもエントリークラスの製品であり、ハイエンドやミドルレンジGPUと同等の性能を求めるのは適切ではない。
また、RTX 5050の性能は単なるスペックの数値だけでなく、アーキテクチャの最適化やクロック周波数の調整によっても変わる。Nvidiaは消費電力を130Wに設定する可能性があるが、この電力枠を活かして動作クロックを向上させることで、パフォーマンスの底上げを狙う可能性がある。最終的に、RTX 5050の実力がどの程度のものになるかは、発売後の実際のベンチマーク結果を待つ必要がある。現時点では、「GDDR6採用=性能不足」と即断するのは時期尚早だろう。
Source:TechRadar