AMDは2025年3月6日に最新GPU「Radeon RX 9000シリーズ」を発表した。なかでもRX 9070とRX 9070 XTは、1440pおよび4Kゲーミング市場で注目を集めており、発売後わずか1時間で完売した。

RX 9070は$550で販売され、1440pゲーミングにおいて高いパフォーマンスを発揮する。一方、$600のRX 9070 XTは、4Kゲーミングやレイトレーシング性能で大きく上回る。両モデルともMSRPを超える価格で取引される可能性が高く、今後の供給状況も不透明だ。

また、AMDは新たなアップスケーリング技術「FSR 4」を発表。AIを活用した高品質な映像処理を実現するが、対応ゲームはまだ限定的だ。価格差は$50ながら、求めるゲーム体験によって最適な選択肢が変わるため、購入前に慎重な検討が求められる。


RX 9070とRX 9070 XTの性能差 どちらを選ぶべきか

AMDのRadeon RX 9070とRX 9070 XTは、価格差が50ドルと小さいにもかかわらず、性能面では大きな違いを見せる。1440pゲーミングではRX 9070でも高いフレームレートを維持できるが、レイトレーシングを活用するゲームではRX 9070 XTの優位性が際立つ。特に4K解像度での動作を考慮すると、RX 9070 XTは平均フレームレートで8 FPS以上の差をつけるなど、安定したパフォーマンスを誇る。

ベンチマークでは、RX 9070はRX 7900 GREと比較して6〜27%の性能向上を示し、RX 9070 XTは23〜44%向上している。さらに、レイトレーシング性能においてはRX 9070 XTがRX 9070を10 FPS以上上回る場面があり、これが価格差以上の価値を持つと考えられる。とはいえ、1440pでのプレイを前提とし、レイトレーシングをあまり重視しない場合には、より安価なRX 9070が合理的な選択肢となる。

RX 9070 XTは、競合するNVIDIAのRTX 5070 Tiよりも150ドル安い価格設定となっている点も見逃せない。価格対性能比の観点からも、AMDの新型GPUはコストを重視するユーザーにとって魅力的な選択肢となる。ただし、供給不足による市場価格の変動には注意が必要である。

価格と入手可能性 発売直後の品薄状態と今後の展望

RX 9000シリーズの発売において、RX 9070とRX 9070 XTは販売開始から1時間以内に完売した。特にRDNA 4世代のフラッグシップモデルであるRX 9070 XTは人気が高く、希望小売価格(MSRP)の600ドルを超える価格で取引される可能性がある。Videocardzの報道によれば、流通在庫が枯渇したことによって、今後さらに価格が上昇することも考えられる。

AMDは当初、RX 9000シリーズの安定した供給を約束していたが、発売直後の市場を見る限り、現時点での流通量は需要に追いついていない。Best Buy、Newegg、B&H、Amazonなどの大手オンライン小売店では在庫が不安定であり、供給の回復には時間がかかる可能性がある。過去の世代と同様、サードパーティーメーカーのカスタムモデルが市場に出回ることで、在庫状況は次第に改善すると考えられる。

この状況は、NVIDIAのRTX 5000シリーズとも共通しており、新世代GPUの需要の高さを物語っている。AMDのカードはNVIDIAと比較して価格が抑えられているが、それでも市場の流動性によっては本来の価格を超えることが予想される。安定供給が確保されるまでは、価格の推移を注視しながら慎重に購入を判断する必要がある。

AMDのFSR 4の進化とその影響

AMDはRX 9000シリーズと同時に、最新のアップスケーリング技術「FidelityFX Super Resolution 4(FSR 4)」を発表した。従来のFSR 3は空間アルゴリズムを活用していたが、FSR 4では機械学習を取り入れ、より高度な映像処理が可能となった。この技術の導入により、4K解像度でのフレームレート向上が期待され、特定のタイトルでは4倍以上のフレームレート改善が確認されている。

NVIDIAのDLSSと比較すると、FSR 4はオープンソース技術であり、多くのゲームやハードウェアに対応しやすい点が強みである。ただし、現時点でFSR 4に対応するゲームは30タイトルにとどまり、2025年中には75タイトル以上に拡大するとされている。これはDLSSの普及率と比較するとまだ低く、AMDユーザーが恩恵を受けるには時間がかかる可能性がある。

FSR 4の採用が進めば、RX 9070およびRX 9070 XTのパフォーマンスがさらに向上し、特に4K環境での実用性が増すことが予想される。しかし、現時点では対応タイトルが限られているため、即座にこの技術の恩恵を受けることができるかどうかはタイトル次第となる。FSR 4がどこまで普及し、AMDのGPU市場に影響を与えるのか、今後の動向に注目が集まる。

Source:Windows Central