Huaweiが次期折りたたみスマートフォン「Pocket 3」を発表する可能性が浮上している。リーク情報によると、この新モデルは展開時に3:2のアスペクト比を持つ独自設計のメインディスプレイを搭載する見込みだ。

また、カバーディスプレイは3.48インチ、メインディスプレイは6.48インチとなる可能性があり、コンパクトながら視認性を確保した設計となると考えられている。さらに、50MPの高性能リアカメラを含む「フルセット」カメラシステムが採用される可能性が高い。

この端末は、Huawei独自のOSであるHarmonyOSを最適化して搭載し、防塵・防水性能を備える可能性も示唆されている。正式発表は2025年第2四半期と予測され、Appleに先駆けてユニークな折りたたみデバイスを投入することになるかもしれない。

3:2のアスペクト比を採用する理由とは

Huaweiの次期折りたたみスマートフォン「Pocket 3」には、これまでのモデルとは異なる3:2のアスペクト比が採用される可能性が高い。一般的なスマートフォンは16:9や19.5:9の縦長ディスプレイが主流であり、タブレットに近いデバイスでも4:3が多く採用されている。その中で、3:2という比率は珍しく、過去のHuawei製デバイスでもあまり見られない仕様である。

3:2のアスペクト比は、横幅を確保しつつ縦の長さを抑えられるため、折りたたみ時のコンパクトさと開いた際の視認性のバランスが取りやすい特徴がある。特に、スマートフォンを横向きで利用する場面では、従来の縦長ディスプレイよりも広い作業領域が得られ、動画視聴やウェブブラウジングの快適性が向上すると考えられる。また、3:2比率のディスプレイは、ノートPCやタブレットなどの一部のモデルで採用されており、作業用途にも適していることが示唆されている。

この比率が実際にどのようなユーザー体験をもたらすかは、最終的な製品の仕様やソフトウェアの最適化に左右される部分が大きい。ただ、従来の折りたたみスマートフォンとは異なる形状になることで、新たな用途が開かれる可能性もある。Huaweiがこのデザインを選択した背景には、単なるデザイン上の理由だけでなく、より実用的な視点が含まれているのかもしれない。

50MPカメラと「フルセット」構成の実力

リーク情報によると、Pocket 3には50MPのメインカメラを含む「フルセット」のリアカメラが搭載される可能性がある。Huaweiはこれまでもカメラ性能に注力してきたメーカーであり、特に近年の折りたたみスマートフォンでも高品質なカメラを採用してきた。今回のPocket 3も、コンパクトなデザインながら妥協のないカメラ性能を実現することが期待されている。

「フルセット」の詳細な構成についてはまだ明らかになっていないが、過去のHuaweiのハイエンドモデルを考慮すると、超広角カメラや望遠カメラが組み合わされる可能性がある。特に、折りたたみスマートフォンでは本体の厚みやスペースの制約から、カメラの性能が削られるケースもあるが、今回のリーク情報ではそうした妥協がないことが示唆されている。

また、Huaweiのカメラ技術はAIによる画像処理にも強みを持つため、Pocket 3でもその恩恵を受ける可能性が高い。夜景撮影やポートレートモードの進化、被写体認識による最適な色補正など、ソフトウェアによる補完がハードウェアの性能をさらに引き上げることが期待される。折りたたみスマートフォンでも、カメラ性能を最優先するユーザーにとって魅力的な選択肢となるかもしれない。

発売時期と競合デバイスとの関係

Pocket 3の正式な発表時期はまだ確定していないが、2025年第2四半期(4月〜6月)に発表される可能性が高いとされている。これは、Huaweiが従来のスマートフォンリリースサイクルを踏襲した場合のスケジュールとも一致している。特に、折りたたみスマートフォン市場が拡大する中で、競合メーカーとのタイミングを意識した戦略的な投入時期であると考えられる。

この時期に市場に投入されることで、HuaweiはAppleやSamsungといった主要メーカーに先駆けた新しい折りたたみデバイスを提供する可能性がある。Appleが未だに折りたたみスマートフォン市場に参入していないことを考えると、Huaweiは先行者利益を得るチャンスを持っている。ただし、Samsungはすでに折りたたみスマートフォンの分野で強い存在感を示しており、Galaxy Zシリーズの新モデルが同時期に発表される可能性もある。

また、中国国内市場においては、XiaomiやOPPOといったメーカーも折りたたみスマートフォンを展開しており、競争は激化している。Huaweiの強みは、HarmonyOSの最適化や独自のハードウェア技術にあるため、他社との差別化が鍵を握る。Pocket 3が持つ独自のフォームファクターやカメラ性能、ソフトウェアの完成度が、どこまで市場で評価されるかが注目される。

Source:NotebookCheck