Googleは、Pixelを含むAndroidスマートフォン向けのGoogle Phoneアプリにおいて、着信時の新しいUIを開発しているようだ。最新アップデートの解析により、新デザインの存在が明らかになった。

現在の着信UIは、上下スワイプによる操作を採用しているが、新UIでは電話アイコンを左右にスワイプする仕様へ変更される。このデザインは、より直感的な操作を可能にする可能性がある。

ただし、このUIは現時点では公式リリースされておらず、手動で有効化しなければ使用できない。Googleが今後このUIを正式採用するのか、あるいはさらなる改良を加えるのか注目される。

Google Phoneアプリの新しい着信UIとは? 現行デザインとの違い

Googleは、PixelなどのAndroidデバイス向けに提供するGoogle Phoneアプリの着信UIを刷新しようとしている。最新のアプリバージョン166.0.735169223の解析によって、新たなUIデザインの存在が明らかになった。このUIでは、従来の上下スワイプ操作から左右スワイプに変更される。

現在のGoogle Phoneアプリの着信UIでは、ユーザーは着信時に表示されるアニメーション付きのUI要素を上にスワイプして通話を受け、下にスワイプして拒否する方式が採用されている。このデザインは一見シンプルだが、初見では直感的に理解しづらいという課題があった。そのため、Googleはこれを改善すべく、新たな着信UIのテストを進めていると考えられる。

新デザインでは、画面中央の電話アイコンを左右にドラッグすることで着信操作を行う仕様となっている。これにより、スワイプ方向と動作の関連性が明確になり、ユーザーの誤操作が減る可能性がある。直感的なUIが求められるスマートフォンの操作性向上に向けたGoogleの試みがうかがえる。

過去の着信UI変更とGoogleの試行錯誤

Googleはこれまでも着信UIの改良を試みてきた。昨年末には、「応答」と「拒否」のボタンが明確に表示された新しいデザインが一部のデバイス向けにテストされた。このデザインは、Samsungの電話アプリやiOSの着信画面に似たもので、タップ操作で簡単に応答や拒否ができる仕様だった。しかし、最終的に広範な展開には至らなかった。

また、Googleは今年2月にも着信画面のリデザインを実施したが、それも限定的なテストにとどまっている。これらの試行錯誤は、Googleが着信UIにおける最適解を模索し続けている証拠といえる。着信画面はスマートフォンの基本機能でありながら、操作のしやすさやデザインによって大きく印象が変わるため、企業ごとに最適な形を見出すのは容易ではない。

GoogleのPhoneアプリが今後どのデザインを採用するのかは不明だが、過去の試みを踏まえると、最終的にユーザーのフィードバックをもとに改善を続ける可能性が高い。今回の左右スワイプ型UIが正式採用されるのか、それともさらなる変更が加えられるのか、今後の動向に注目が集まる。

新しい着信UIはより直感的? 変更の影響を考える

新しいUIが導入されれば、着信操作の直感性が向上する可能性がある。特に、スマートフォンに不慣れなユーザーにとっては、現在の上下スワイプよりも、左右スワイプの方が自然に感じられるかもしれない。スワイプの方向性と動作の関係を明確にすることで、誤操作を防ぎやすくなる。

一方で、新しいUIが全ユーザーにとって最適とは限らない。これまでの上下スワイプに慣れている人にとっては、操作方法の変更が戸惑いを生む可能性もある。また、SamsungやiOSのようなボタン型の着信UIに慣れたユーザーからすれば、スワイプ操作自体が使いにくいと感じるかもしれない。

Googleは過去の着信UI変更でも試験的な導入を繰り返しており、今回の新デザインも正式採用されるかは不透明だ。最終的には、ユーザーの反応やフィードバックが重要な判断材料となるだろう。いずれにせよ、Googleが着信UIの改良に継続的に取り組んでいることは明白であり、今後のアップデートにも注目が集まる。

Source:9to5Google