Googleが開発を進めるAndroid 16の最新ベータ版で、設定メニューのデザイン変更が確認された。新たにMaterial Youを活用したカード型UIが導入され、各サブメニューが視覚的に整理されたボックス内に表示される仕様へと進化している。
このデザインでは、メニュー項目が丸みを帯びた角を持ち、矢印アイコンの追加によりサブページの有無が直感的に把握しやすくなった。加えて、無効化された設定項目には「X」マークが追加され、視認性も向上している。
設定メニューのカード型UIとは 具体的な変更点を解説

Android 16の最新ベータ版で確認された新デザインは、従来のリスト型ではなく、各サブメニューをカード型のボックスに収納するスタイルへと変更されている。このUIはGoogleのMaterial Youデザイン言語を活用し、丸みを帯びた角と明確な区切りを持つレイアウトが特徴だ。これにより、各項目の識別が容易になり、設定メニュー全体に統一感が生まれている。
さらに、サブメニューの項目には矢印アイコンが追加され、タップすると詳細設定に進めることが視覚的に分かりやすくなった。特に、「接続済みデバイス」や「アプリ通知」などのカテゴリでこの変更が確認されており、ユーザーが次の画面でどのような操作が可能かを直感的に理解できるようになっている。
また、無効化された設定オプションには「X」マークが付与され、従来のグレーアウト表示に加えて明確な視認性が確保された。特に色覚異常を持つユーザーにとっては、より識別しやすい改善となる。加えて、各サブメニューのヘッダー位置が画面最上部に移動し、スクロール時の視認性が向上している。この調整により、一度に表示できる設定項目が増え、メニューの操作性も向上した。
ユーザー体験の向上につながるか 視認性と操作性の進化
この新デザインが実装されれば、設定メニューの視認性と操作性は大きく向上すると考えられる。従来の設定画面はシンプルながらも情報量が多く、特定の設定を探すのに時間がかかることがあった。しかし、新たなカード型UIでは、各セクションが明確に分割され、情報が整理されているため、目的の項目に素早くアクセスしやすくなる。
特に、矢印アイコンの追加によるサブメニューの識別向上や、「X」マークによる無効化オプションの視認性向上は、日常的に設定を変更する場面でのストレスを軽減する要素となるだろう。また、ヘッダーの再配置により、これまで無駄になっていた画面スペースが最適化され、一度に表示できる情報量が増えた点も評価できる。
ただし、このデザインが最終リリースまで維持されるかは不透明だ。Beta 3ではデフォルトで有効になっていないため、Googleがフィードバックを基にさらなる調整を行う可能性もある。最終的に、設定メニューがどのような形でAndroid 16に組み込まれるのか、引き続き注目する必要がある。
Android 16の正式リリースに間に合うのか 今後の展開
現在、Android 16は2025年3月にプラットフォーム安定版へ到達すると発表されている。このタイムラインを考えると、今回の新デザインが正式リリースに間に合うかどうかは微妙な状況だ。Beta 3ではまだデフォルトでは有効化されておらず、Googleはさらなる調整を加える可能性がある。
また、AndroidのUI変更は過去にもベータ版でテストされた後に正式版で見送られた例がある。例えば、Android 12のMaterial You導入時には、一部のカラーパレット機能が最終版で削除されたことがあった。今回のカード型UIも、正式版までに変更や削除の可能性があるため、確定事項としては見られない。
しかし、視認性の向上や操作の快適さを考慮すると、今回のデザイン変更が正式に採用される可能性は高いと考えられる。もしAndroid 16の安定版で実装が見送られた場合でも、Googleは今後の四半期アップデートやAndroid 17でこのデザインを導入する可能性がある。引き続き、Googleの動向を注視する必要がある。
Source:Android Police