Samsungの次期フラッグシップ「Galaxy S26 Ultra」に、2019年以来となる可変絞り(バリアブルアパーチャ)技術が復活する可能性が浮上している。信頼性の高いリーカー「Ice Universe」によると、Samsungはメインカメラに可変絞りを採用することを検討中だという。
可変絞りは、環境光の変化に応じて絞りサイズを調整できる機能で、明るいシーンでは絞って被写界深度を深くし、暗い環境では開放して光を多く取り込める。Galaxy S9やS10シリーズに搭載されていたが、その後廃止されていた技術だ。
現在のスマートフォン市場では、Xiaomi 14 Ultraのようにより細かい段階で調整できるモデルも登場しており、Samsungが採用する場合、従来より柔軟な制御が可能になると考えられる。ただし、現時点では検討段階であり、実際に搭載されるかは不明だ。Galaxy S26シリーズの正式発表は2026年初頭と見られており、今後の情報に注目が集まる。
可変絞りがもたらす撮影体験の変化

SamsungがGalaxy S26 Ultraで可変絞りを復活させる可能性がある。可変絞りは、光量や被写界深度を調整できる技術で、2018年のGalaxy S9や2019年のGalaxy S10で採用されていたが、S20シリーズ以降は廃止された。可変絞りは、明るい環境では絞りを狭くして背景のボケを抑え、暗い環境では開放してノイズを減らし、より明るい写真を撮影することができる。
この技術の復活によって、特に暗所撮影やポートレートモードの精度が向上する可能性がある。例えば、夜景撮影ではより多くの光を取り込むことでディテールが鮮明になり、逆に屋外での強い日差しの下では適切に絞ることで、白飛びを抑えたクリアな画像を生成できる。また、可変絞りの導入によって、映画のような撮影表現が可能になり、動画撮影時のダイナミックな光の変化にも対応しやすくなるだろう。
可変絞りは現在、Xiaomi 14 Ultraのようなハイエンド機種が採用しており、0.01段階単位での細かな調整が可能になっている。Samsungが再びこの機能を搭載する場合、より精密な制御ができる仕様へ進化する可能性が高い。従来の2段階切り替えから、より多段階の調整機能が搭載されれば、スマートフォンのカメラ体験はさらに洗練されたものとなるだろう。
なぜ可変絞りは一度廃止されたのか
可変絞りはGalaxy S9とS10に搭載されたが、S20シリーズ以降で廃止された。この理由の一つとして、センサー技術の進化による影響が挙げられる。近年のスマートフォンは、大型センサーやAI補正技術が進化し、可変絞りなしでも暗所撮影やボケ表現のクオリティを向上させることが可能になった。そのため、ハードウェア的な可変絞りの必要性が低下したと考えられる。
また、可変絞りの機構自体がスマートフォンの設計上、スペースを取ることも課題だった。スマートフォンのカメラは年々薄型化が進んでおり、可変絞りの搭載によって本体の厚みが増す可能性があった。このため、Samsungはよりコンパクトで高性能なカメラを優先し、可変絞りを省いたと考えられる。しかし、最新の技術を活用すれば、よりコンパクトな構造で可変絞りを搭載することも可能になっているのかもしれない。
一方、他社の動向も影響を与えた可能性がある。XiaomiやHuaweiなどのメーカーは、可変絞りを採用するモデルを投入し、独自のカメラ技術を強化している。特にXiaomi 14 Ultraのように、より細かい調整が可能な可変絞りを搭載する機種が登場したことで、Samsungも再びこの技術に目を向けた可能性がある。スマートフォン市場の競争が激化する中で、可変絞りの復活がSamsungにとって差別化のポイントとなるかもしれない。
Galaxy S26 Ultraのカメラ進化はどうなるのか
可変絞り以外にも、Galaxy S26 Ultraのカメラに関する情報はいくつか報じられている。例えば、メインカメラのセンサーが324メガピクセルにアップグレードされる可能性が指摘されている。これが実現すれば、スマートフォンのカメラとしては圧倒的な解像度を誇ることになる。さらに、Samsungが「画面下カメラ」の技術を改良し、パンチホールを排除する可能性も噂されている。
また、バッテリーの大型化も期待されているが、極端に大きくするわけではなく、バランスを取った設計が採用されると見られている。これにより、カメラの進化に伴う消費電力の増加を抑えながら、長時間の撮影が可能になるかもしれない。
さらに、Samsungは2025年に「Galaxy Z Flip 7」「Galaxy Z Fold 7」「超薄型のGalaxy S25 Edge」をリリースする予定であり、折りたたみスマートフォンとフラットモデルの両方でカメラ技術の進化を進めている。Galaxy S26 Ultraが2026年初頭に登場する可能性があることを考えると、これらの機種で培った技術がS26 Ultraに活かされる可能性もある。
今後のリーク情報や公式発表によって、Galaxy S26 Ultraのカメラの進化がどのように実現されるのかが明らかになっていくだろう。可変絞りの復活が確定すれば、Samsungのカメラ戦略において大きな転換点となるかもしれない。
Source:Tom’s Guide