半導体大手Micron Technology(MU)がAIとデータセンター需要の急拡大を追い風に、株価の大幅上昇が見込まれている。同社の2025年度第1四半期売上は前年同期比84%増の87億ドルに達し、調整後純利益も黒字転換を果たした。
HBMとDRAM市場での優位性を武器に、Micronはデータセンター向け売上を総売上の50%超に拡大。アナリストの間では「強い買い」の評価が優勢で、目標株価の中央値は128.25ドルと現在より約30%上昇の余地がある。さらに、強気予測では175ドルと80%の伸びが見込まれる。
ただし、短期的には価格競争や製品構成の変化が課題となる可能性も指摘されている。しかし、AIワークロード向けメモリの重要性が増す中で、Micronの競争力と成長余地は依然として高いと考えられている。
AIとデータセンター需要が牽引するMicronの成長戦略

Micron Technology(MU)は、AIの進化とデータセンター市場の拡大を追い風に急成長を遂げている。同社の2025年度第1四半期の売上は前年同期比84%増の87億ドルに達し、調整後純利益は1株当たり1.79ドルと黒字転換を果たした。特にデータセンター向け売上が総売上の50%以上を占め、AI関連のメモリ需要が業績を押し上げた。
AIワークロードの拡大に伴い、Micronの高帯域幅メモリ(HBM)とDRAMが市場での優位性を確立している。HBMはAIモデルの処理速度を向上させる要素として不可欠であり、Micronはこの分野で競争力を強めている。加えて、データセンター事業は今後も堅調な成長が期待され、経営陣は長期的な収益拡大を見込んでいる。
一方で、消費者向け市場は依然として低迷しており、PCやスマートフォンの需要回復には時間を要する可能性がある。しかし、2025年度後半には市場の持ち直しが予測されており、Micronはこの変化に対応する戦略を打ち出している。特にAI用途でのNANDの活用が注目されており、企業のデータ処理能力向上に寄与する可能性が高い。
株価の上昇余地とアナリストの評価
Micron株は2024年に入り19.5%上昇し、ナスダック総合指数の9%下落を大きく上回るパフォーマンスを見せている。これに対し、ウォール街のアナリストは同社の成長を強く評価しており、29人のアナリストのうち24人が「強い買い」と判断している。目標株価の中央値は128.25ドルで、これは現在の株価より30%の上昇余地を示している。さらに、最も強気な予測では175ドルとされ、最大80%の上昇も視野に入る。
Wolfe ResearchのChris Caso氏は、Micronの目標株価を175ドルから150ドルに引き下げたものの、「アウトパフォーム」の評価を維持した。その理由として、同社の半導体カンファレンスでの見通しが慎重だったことが挙げられる。しかし、AIやデータセンター向けメモリ需要の継続的な成長を考慮すれば、中長期的な株価上昇の可能性は依然として高いといえる。
一方で、短期的にはDRAMとNANDの価格競争や製品構成の変化が利益率に影響を与える可能性がある。しかし、Wells FargoのAaron Rakers氏は、高帯域幅メモリ(HBM)や次世代製品の開発がMicronの競争力をさらに高める要因になると指摘しており、リスクはあるものの大きなリターンが期待できると評価している。
半導体業界におけるMicronの立ち位置と今後の展望
Micronは現在、AIやデータセンター向けのメモリ市場で確固たる地位を築いている。HBMやDRAMの技術革新が進む中で、同社の競争力はさらに高まる可能性がある。特に、HBM4などの次世代製品の開発が進めば、AI処理能力の向上に貢献し、市場シェアの拡大につながると考えられる。
また、Micronは今後の業績見通しについても強気の姿勢を示しており、2025年度の売上は前年比39.3%増の350億ドル、2026年度にはさらに27.6%の増加が見込まれている。これにより、2025年度の利益は前年比427.8%増、2026年度は62.7%増と大幅な成長が予測されている。
現在のMicron株のバリュエーションを見ると、売上の3倍、利益の13倍のPERで取引されており、同業他社と比較して割安といえる。短期的な価格変動はあるものの、AIやデータセンター向け需要の拡大を背景に、同社の成長余地は依然として大きい。投資家にとっては、今後の市場動向を注視しつつ、中長期的な成長を見据えた戦略が求められるだろう。
Source: Barchart.com