Huaweiは、3月20日に開催するイベントでロールスクリーン技術を採用したデバイスを発表する可能性が高い。ティザービデオでは、映像表現を通じて画面の拡張性を示唆しており、コンセプトモデルではなく商用製品として登場することが期待される。

動画の最後には「1610」という数字が登場し、16:10のアスペクト比を持つディスプレイである可能性が浮上。この比率はノートパソコンで一般的だったが、スマートフォンやタブレット、さらにはテレビにも適用可能なため、発表されるデバイスの形態はまだ明確ではない。

Huaweiがロールスクリーン技術を採用か 最新ティザー映像の示唆するもの

Huaweiは3月20日のイベントに向けたティザービデオを公開し、ロールスクリーン技術を搭載した新デバイスを発表する可能性を示唆している。映像には、プールの端が広がるアナロジーが用いられ、画面の拡張性を強調する演出がなされている。これまでロールスクリーンはコンセプトモデルとしては存在していたが、今回の発表は商用製品として初めての本格投入となる可能性がある。

映像の最後に登場する「1610」という数字が、16:10のアスペクト比を指すとすれば、Huaweiが開発しているのはスマートフォンに限らず、タブレットやノートパソコンの可能性もある。Huaweiはすでに折りたたみ式デバイス「Mate Xシリーズ」や、「Pocket 3」などの革新的な端末を開発しており、今回の発表がどのジャンルに属するかはまだ定かではない。

また、HuaweiのWeibo公式アカウントでは、新デバイスの詳細には触れられていないものの、Puraシリーズやスマートドライビング関連の発表が予告されている。これにより、ロールスクリーン技術と同時に、自動車分野やスマートフォン市場における新たな展開が期待される。

ロールスクリーンの進化と実用化 競合各社との比較

Huaweiの新技術が注目される理由の一つは、ロールスクリーン技術がこれまで実用化されてこなかった点にある。過去には、Motorolaの「Rizr」コンセプトや、Samsung、Oppo、Tecnoといった企業が同様の技術を開発してきたが、市場での本格展開には至っていない。特にLGは、モバイル事業撤退前にロールスクリーン搭載のスマートフォンを開発していたが、製品化されることはなかった。

一方で、Lenovoは縦方向に拡張するロールスクリーンノートパソコンを公開し、実用性の高さを示した。Huaweiが今回発表するデバイスがノートパソコンであれば、この流れに乗る形となるが、スマートフォン市場に投入される場合、SamsungのGalaxy Zシリーズなどの折りたたみ式モデルとの差別化が重要となる。

現在の折りたたみスマートフォンは、ヒンジの耐久性や画面の折り目の問題などが課題となっているが、ロールスクリーン技術を採用することで、これらの問題が解決される可能性がある。ただし、実際に市場投入される場合、耐久性やバッテリー消費、重量といった点が重要な評価基準となるだろう。

ロールスクリーンの未来 スマートフォンか、それとも別の形か

ティザービデオの「1610」という数字から推測される16:10のアスペクト比は、スマートフォンにとどまらず、ノートパソコンやタブレットへの展開も考えられる。この比率はかつてノートパソコンで標準だったが、現在はワイドスクリーンの普及によりあまり見られなくなった。Huaweiがこの比率を採用するということは、モバイルデバイスに新たなトレンドを生み出そうとしているのかもしれない。

仮にスマートフォンで採用される場合、従来の折りたたみ式とは異なる形態のデバイスとなる可能性がある。例えば、片手で操作しながら必要に応じて画面サイズを広げるといった新たなユーザー体験が実現するかもしれない。しかし、これが実際にどのような形で製品化されるのかは、3月20日の正式発表を待つ必要がある。

また、HuaweiのWeiboアカウントでは、Puraシリーズのスマートフォンについても言及されており、ロールスクリーン技術がこの新シリーズに組み込まれるのか、それとも別のカテゴリーのデバイスとして登場するのかも興味深いポイントだ。いずれにせよ、今回の発表は折りたたみ技術とは異なる次世代ディスプレイ技術の進化を示すものとなりそうだ。

Source:Digital Trends