MicrosoftはWindows 11の最新アップデート「KB5053657」をリリースプレビューチャネル向けに公開した。今回のアップデートでは、設定ページに新たな「アカウント」カードが追加され、ストレージやRAMなどの主要なハードウェア情報が「トップカード」として表示されるようになった。

さらに、視認性向上のため、ファイルエクスプローラーやダイアログのテキストスケーリングサポートが改善され、視覚障害を持つユーザーへのアクセシビリティが強化された。また、新しいゲームパッドキーボードレイアウトが導入され、Xboxコントローラーでの入力が可能に。

タスクマネージャーではCPU使用率の計算方法が統一され、より正確なパフォーマンス計測が実現。加えて、システムトレイのアイコン刷新により、Windows 11の操作性も向上した。KB5053657は、利便性とアクセシビリティを高める重要なアップデートとなっている。

設定画面が進化 アカウントカードとトップカードの新機能

Windows 11の「KB5053657」アップデートでは、設定画面が刷新され、新たに「アカウント」カードと「トップカード」が追加された。企業向けデバイスでは、設定ホーム画面にアカウント管理用のカードが表示され、ユーザーは契約プランやストレージ情報などを素早く確認できる。

一方、「トップカード」は一般ユーザーにも適用され、ストレージ、グラフィック、RAMといったハードウェアの主要スペックを一目で把握できる仕組みだ。これにより、システムの状況確認が簡単になり、問題発生時の対処やアップグレードの判断がしやすくなる。

従来、詳細なスペックを確認するには複数の設定項目を開く必要があったが、新しいカードシステムの導入によって利便性が向上した。特に、PCのパフォーマンスを頻繁にチェックするユーザーにとっては、余計な手間が省ける点が魅力といえる。

ゲームパッドキーボードの登場 Xboxコントローラーで快適入力

今回のアップデートでは、Xboxコントローラーを活用した「ゲームパッドキーボードレイアウト」が導入された。これにより、タッチキーボードの操作が最適化され、コントローラーを使った文字入力が可能になった。

新レイアウトでは、ボタンアクセラレーターが追加され、キーが縦に並ぶ構成になっている。これにより、コントローラーでの移動や選択がしやすくなり、特にソファやベッドでの操作性が向上する。PCをリビングで使用するユーザーにとって、キーボードを取り出さずに素早く入力できるのは大きなメリットだ。

従来、コントローラーのみでの文字入力は煩雑だったが、この新機能により、ストレスの少ない入力体験が可能になる。特に、リモートプレイやクラウドゲーミングを活用するユーザーにとっては、利便性が大きく向上するアップデートといえる。

CPU使用率の計算が統一 パフォーマンス管理の精度向上

タスクマネージャーのCPU使用率の計算方法が変更され、標準メトリクスに基づく表示へと統一された。これにより、各ページでのCPU負荷の表示が一貫し、より正確なパフォーマンス分析が可能になった。

また、新たに「CPUユーティリティ」というオプションが追加され、詳細タブでより細かいデータを確認できるようになった。これにより、ユーザーはシステムの挙動をより正確に把握し、パフォーマンス調整や問題の特定がしやすくなる。

特に、複数のプロセスが同時に動作する環境では、従来の表示方法では一部の負荷が過小評価されることがあった。今回の改善により、負荷の正確な把握が可能となり、システム管理やリソース配分の最適化がより容易になったといえる。

Source:Windows Report