MicrosoftとASUSが提携し、新たなゲーミングハンドヘルド「Project Kennan」を開発していることが明らかになった。これはASUSのROG Allyに似たデバイスであり、Xboxのデザイン要素を取り入れながらもPCゲーム向けに最適化された仕様となる。Xbox専用タイトルのネイティブ対応はないが、「Xbox Play Anywhere」や「Xbox Cloud Gaming」を活用すれば、幅広いゲームがプレイ可能となる。
一方、Windows 10のサポート終了が迫る中、GoogleはMicrosoft 365向けにChromeOSの最適化を進めており、旧型PCの移行先として注目を集める。また、Microsoftは50周年記念イベントを2025年4月に開催予定で、AI技術やCopilotに関する発表が期待される。さらに、Snapdragon X PCのゲーミング対応強化に向けてEpic Gamesが「Easy Anti-Cheat」のサポートを進めるなど、PCゲーミング環境の変化も見逃せない。
MicrosoftとASUSが手を組む Project Kennanの実態とは

MicrosoftとASUSが共同開発する「Project Kennan」は、ROG AllyやLenovo Legion Goと並ぶ新たな携帯型ゲーミングデバイスである。ASUSが設計を担当し、Xboxのデザイン要素を取り入れた仕様となるが、Xbox専用タイトルのネイティブ対応は行われない。代わりに、「Xbox Play Anywhere」や「Xbox Cloud Gaming」を活用することで、Game Pass Ultimateのゲームを含む多くのタイトルがプレイ可能となる。
「Project Kennan」の登場は、Microsoft自身が直接ゲーミングハードウェアを開発するのではなく、パートナー企業と連携する戦略の一環と考えられる。従来、Microsoftはハードウェア展開において自社ブランドの展開を重視してきたが、近年はサードパーティとの協業を積極的に進めている。特にPCゲーム市場は成長を続けており、専用機とクラウドゲームを融合した形でのアプローチが求められている。
この動きが成功すれば、携帯型ゲーミングデバイス市場において、Xboxエコシステムがさらに広がる可能性がある。一方で、ネイティブ対応しない点や、競争の激しいモバイルゲーミング市場において、どのように差別化を図るかが鍵となる。MicrosoftとASUSのパートナーシップが今後どのように展開されるか、ゲーマーの関心は高まりつつある。
Windows 10のサポート終了とChromeOSの可能性
2025年にWindows 10のサポートが終了することで、数百万台ものPCが取り残される状況が生まれる。特に、Windows 11の厳しいシステム要件に適合しない旧型PCを抱えるユーザーにとって、今後の対応が課題となる。この状況を受け、GoogleはMicrosoft 365向けのChromeOS最適化を進めており、古いPCをChromebookに変換する選択肢を提示している。
ChromeOSは軽量な設計が特徴で、ハードウェア要件が低いため、旧型PCでも比較的快適に動作する。特に、クラウドベースのアプリケーションとの親和性が高く、Microsoft 365の最適化が進めば、企業や教育機関での導入も加速する可能性がある。しかし、ChromeOSの導入には制限があり、全てのPCが変換できるわけではない。また、Windowsアプリケーションとの互換性の問題が完全に解決されているわけではなく、業務用途においては慎重な検討が必要となる。
Microsoftがこの流れを容認するのか、それとも新たな施策を打ち出すのかも注目されるポイントである。Windows 10ユーザーが直面する選択肢は、ChromeOSへの移行だけでなく、新しいWindows 11対応PCの購入や、サードパーティ製のOSへの乗り換えなど多岐にわたる。Microsoftがどのようにこの問題に対応するか、今後の動向が注視される。
AI時代のMicrosoft 50周年記念イベント
Microsoftは2025年4月4日に50周年を迎える。記念イベントでは、AI技術やCopilotに関する発表が予定されており、業界関係者の関心が高まっている。登壇者として、CEOのサティア・ナデラ氏とMicrosoft AI部門の責任者であるムスタファ・スレイマン氏の参加が決まっており、AI分野の最新動向が示される可能性が高い。
Microsoftは近年、AIを企業戦略の中心に据えており、CopilotをはじめとするAI技術の発展に注力している。既にWindowsやOffice製品にAIを統合する動きを進めており、今後の展開がどのような形で進むのかが注目される。ただし、50周年記念イベントという性質上、新ハードウェアの発表や大規模な製品リリースは行われない可能性がある。
イベントでは、過去の歩みを振り返るだけでなく、Microsoftが今後50年をどのように見据えているのかが示される場となるだろう。特に、生成AIの進化や企業向けの新たなAIソリューションが紹介されると予想され、業界のトレンドを左右する可能性がある。Microsoftが次の時代に向けてどのような展望を示すのか、注目すべきイベントとなりそうだ。
Source:Windows Central