Appleが2026年に折りたたみ式iPhoneを発表する可能性があるとの最新の分析が報じられた。市場ではGalaxy Z Foldシリーズが長年先行しているが、Appleの参入により競争が激化する見込みだ。
GF Securitiesのアナリスト、ジェフ・プー氏によると、Appleは2026年後半に折りたたみiPhoneの量産を開始する予定で、ディスプレイサイズは内側7.8インチ、外側5.5インチになるとされる。価格は2,000ドル以上との予測もあり、高価格帯の市場での動向が注目される。
折りたたみスマホ市場で8年遅れの参入となるAppleは、独自の技術とブランド力を活かして市場を席巻できるのか。さらに、Appleは18インチの折りたたみディスプレイを搭載したデバイスの開発も進めているとされ、iPhone以外の折りたたみ製品への展開にも期待が集まる。
Appleの折りたたみiPhoneは2026年後半に量産開始か 市場に遅れた理由とは

Appleは2026年に折りたたみiPhoneを発表し、同年後半に量産を開始する計画だとGF Securitiesのジェフ・プー氏が指摘している。内側7.8インチ、外側5.5インチのディスプレイを備え、価格は2,000ドル以上になるとの予測が出ている。
サムスンが2019年に初の折りたたみスマートフォン「Galaxy Fold 5G」を投入して以来、市場を先導してきたが、Appleの参入により競争は新たな局面を迎えることになる。Appleが折りたたみスマホ市場への参入に慎重であった理由として、耐久性の課題が挙げられる。
折りたたみディスプレイはヒンジ部分の耐久性やスクリーンの折り目問題を克服する必要があり、Appleはこれまで十分な技術的成熟を待っていた可能性がある。また、既存のiPhoneシリーズは従来のフラットデザインで成功を収めており、折りたたみスマホに対する消費者の需要を慎重に見極めていたことも考えられる。
Appleはこれまで、新しいカテゴリの製品においても市場の先駆者となることよりも、完成度の高い製品を投入する戦略を取ってきた。過去の例では、iPodやiPhoneが後発ながらも市場の中心的存在となったことが挙げられる。今回の折りたたみiPhoneも、既存製品との差別化をどこまで実現できるかが重要なポイントとなるだろう。
Galaxy Z Fold 8との競争で注目されるポイント
2026年にはサムスンがGalaxy Z Fold 8を市場に投入するとみられており、折りたたみiPhoneはこのモデルと直接競争することになる。Galaxy Z Foldシリーズは既に複数世代を経ており、特にヒンジ構造やディスプレイの耐久性向上が進んでいる。これに対し、Appleが初の折りたたみスマホでどのような技術革新を盛り込むのかが焦点となる。
Appleの強みは、ハードウェアとソフトウェアの統合による優れたユーザー体験にある。特にiOSの最適化やアプリの対応が鍵となるだろう。折りたたみデバイス向けにiOSがどのようなUIや機能を提供するかによって、Galaxy Z Fold 8との差別化が図られる可能性が高い。
また、Appleは過去にMacBookのヒンジ技術などを開発しており、それらを応用することで独自の折りたたみ構造を実現することも考えられる。ただし、Galaxy Z Foldシリーズは価格を抑えながら進化を続けている点も見逃せない。
Appleの折りたたみiPhoneが2,000ドル以上の高価格帯に設定される場合、消費者にとって価格面でのハードルが高まることは避けられない。サムスンは2026年時点でさらに技術を成熟させ、より手頃な価格で折りたたみスマホを提供する可能性もあるため、Appleが市場にどのような戦略で挑むのかが注目される。
Appleの折りたたみ戦略はスマホにとどまらないか
Appleは折りたたみiPhoneに加え、18インチの折りたたみディスプレイを搭載したデバイスの開発も進めているとされる。これが折りたたみiPadや折りたたみMacとして登場する可能性が指摘されており、Appleの折りたたみ戦略はスマートフォンにとどまらないとみられる。
折りたたみiPadのコンセプトは、ノートPCとタブレットの中間的なデバイスとしての位置づけが期待される。現在のiPadシリーズはキーボードを接続することでノートPCライクに使用できるが、折りたたみディスプレイを採用すれば、よりコンパクトかつフレキシブルな利用が可能となる。
一方で、折りたたみMacが登場する場合は、従来のラップトップ市場に新たな形態のデバイスを提案することになる。Appleは常に新しいデバイスカテゴリーに挑戦し、既存市場を変革することで成長を続けてきた。
折りたたみ技術がApple製品にどのように統合されるかは不透明な部分も多いが、iPhoneに続いてiPadやMacへの展開が進めば、折りたたみデバイス市場全体の潮流を大きく変える可能性がある。
Source:SamMobile