HPはプレミアムノートPC「OmniBook X」シリーズの最新モデルを発表した。新たに採用されたラティスフリーキーボードは、キー間の隙間を排除することで、より快適なタイピングを実現するとされる。また、IntelおよびAMDの最新プロセッサを搭載し、AI処理を強化。
ラインナップには、14インチと16インチの2-in-1モデル、そして17.3インチのクラムシェル型ノートPCが含まれる。特にOmniBook X Flip 14は、Intel Core Ultra 7 258VやAMD Ryzen AI 7 350を選択でき、最大32GBのメモリを搭載可能。さらに、Wi-Fi 7対応やOLEDディスプレイなど、先進機能も備える。
価格は未発表だが、HPは今春の発売を予定。ビジネス用途からクリエイター向けまで、幅広いユーザーに対応するモデルとなる見込みだ。
OmniBook Xシリーズの進化 ラティスフリーキーボードがもたらす新たな操作感

HPはOmniBook Xシリーズに「ラティスフリーキーボード」を採用した。この新設計は、キーとキーの間の隙間をなくし、従来のチクレット型キーボードとは一線を画すものとなる。DellのXPSシリーズに見られるデザインに近く、打鍵感の向上が期待される。HPの担当者によれば、よりソフトなタッチが実現され、長時間のタイピングでも指の負担を軽減するという。
従来のアイランドスタイルのキーボードは、キーの間に隙間があることで視認性が高い一方で、埃が溜まりやすいという欠点もあった。ラティスフリー設計により、キートップの面積が広がり、より直感的なタイピングが可能となる。一方で、キー間の区切りがなくなることで、慣れないうちは誤入力が増える可能性もある。
この新キーボードの採用は、HPが従来のノートPC設計を抜本的に見直し、使い勝手の向上を図っていることを示している。打鍵感の違いが市場でどのように受け入れられるかが、今後の評価の鍵となるだろう。
AI対応を強化したプロセッサ構成 高性能NPUがもたらす可能性
OmniBook Xシリーズでは、IntelとAMDの最新プロセッサが採用され、AI処理能力の強化が図られている。Intel Core Ultra 5 226VやUltra 7 258Vは40~47TOPSのNPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)を搭載し、AMDのRyzen AI 5 340やAI 7 350は50TOPSのNPUを備える。これにより、Copilot+ PCの基準を満たし、ローカルAI処理に適した仕様となる。
AI PCとしての認定を受けない特別構成モデルも存在し、例えばOmniBook X Flip 16にはNPU非搭載のAMD Ryzen 5 220モデルが用意されている。この構成は、AI機能を必要としないユーザー向けの選択肢となる一方で、今後の市場動向次第では短命に終わる可能性もある。
AI処理能力の向上により、画像生成や音声認識などのタスクが高速化されるが、現在の段階ではローカルAIの活用範囲は限定的といえる。現実的には、クラウドを併用しながらAI機能を生かす形になるだろう。今後、HPがどのようなAIソリューションを展開するかが注目される。
多様なモデル展開とポート構成 プロフェッショナルニーズに応える設計
OmniBook Xシリーズは、用途に応じた多様なモデルが用意されている。14インチと16インチのFlipモデルは2-in-1構造を採用し、タブレットモードでも利用可能。一方、17.3インチのOmniBook X 17.3はワークステーション向けの仕様となり、Intel Core Ultra 7 256Vまたは258Vのプロセッサを搭載。Nvidia GeForce RTX 4050 Laptop GPUを選択可能な点も特徴である。
ポート構成も充実しており、HDMI 2.1、Thunderbolt 4対応USB Type-C(Intelモデルのみ)、USB-Aポート(最大3基)、3.5mmヘッドフォンジャックが搭載される。これは、従来の薄型ノートPCに見られるポート削減の流れとは異なり、拡張性を重視する設計思想がうかがえる。
これらの仕様は、HPが単なるモバイルPCとしてではなく、プロフェッショナル向けのツールとしてOmniBook Xシリーズを位置付けていることを示している。特に、パワフルなプロセッサや拡張性を求めるユーザーにとって、有力な選択肢となる可能性がある。
Source:Tom’s Hardware