Samsungが提供するGalaxy S23シリーズ向けのOne UI 7ベータ版で、標準のSamsungアプリが消える不具合が報告されている。対象端末のGalaxy S23 Ultraでは、システムアプリの「時計」や「Samsung Internet」など複数のプリインストールアプリが消失。一部のGoogleアプリやMicrosoftフォルダーも削除されており、影響の範囲が広がっている。
問題は工場出荷時リセットを行った後に発生し、通常であれば復元されるはずのシステムアプリが欠落していた。ベータ版特有のソフトウェアバグと考えられるが、全ユーザーに発生するわけではないため、特定条件下でのみ影響が出る可能性がある。
One UI 7ベータ版のインストール後に発生した問題

SamsungがGalaxy S23シリーズ向けに提供したOne UI 7ベータ版をインストールした一部のユーザーが、標準のSamsungアプリが消失する問題に直面している。特にGalaxy S23 Ultraでは、「時計」「Samsung Internet」「Samsung Wallet」「SmartThings」など、日常的に使用されるアプリが削除され、一部のGoogleアプリやMicrosoftフォルダーも消えていた。
この問題は、端末を工場出荷時の状態にリセットした後に発生しており、通常であればファームウェアのリストアプロセスでシステムアプリは復元される。しかし、One UI 7ベータ版ではこの復元処理に不具合が生じ、プリインストールアプリが消えたままの状態になった可能性がある。すべてのユーザーに発生するわけではなく、特定の条件下でのみ影響が出ているとみられるが、詳細な原因は不明だ。
幸いなことに、削除されたアプリのほとんどはGalaxy StoreやGoogle Play Storeから再インストールできる。ただし、一部のアプリはシステム統合が強いため、手動での復元が難しい可能性もある。ベータ版は安定版ではないため、このような問題が発生するリスクを考慮し、重要なデータは事前にバックアップを取ることが推奨される。
ベータ版のリスクとデバイスの運用に与える影響
One UI 7ベータ版は正式リリース前のテスト段階であり、不安定な動作が予想される。そのため、システムアプリの消失以外にも、動作の遅延や一部機能の不具合が発生する可能性がある。今回の問題も、ベータ版の特性上、完全な動作保証がないことによる影響の一例といえる。
また、今回のような標準アプリの消失が発生すると、日常的な使用に大きな支障をきたす可能性がある。たとえば「時計」アプリが消えればアラームやタイマーが使えなくなり、「Samsung Wallet」が削除されればキャッシュレス決済が利用できなくなる。特にスマートフォンを仕事や生活の中心に据えているユーザーにとっては、大きな影響を受けることになるだろう。
さらに、システムの復元に問題があるという点も見逃せない。一般的に、工場出荷時リセットは端末の動作を安定させる手段の一つとされているが、今回のケースではリセット後に不具合が発生している。これにより、ベータ版を試したユーザーの中には、正常な状態に戻せないと感じる人もいるかもしれない。こうしたリスクを考えると、One UI 7ベータ版を試す場合は、メイン端末ではなくサブ端末で行うのが安全といえる。
今後の対策とベータ版を試す際の注意点
One UI 7ベータ版は、今後の正式リリースに向けて多くのユーザーからのフィードバックを受け、バグ修正が行われる段階にある。今回のようなシステムアプリの消失に関しても、Samsungが認識し、次回のアップデートで修正される可能性が高い。とはいえ、ベータ版の特性を理解せずにインストールすると、不具合に直面した際の対処が難しくなるため注意が必要だ。
ベータ版を試す場合、まず最初にすべてのデータをバックアップし、万が一のトラブルに備えることが重要だ。また、工場出荷時リセットが問題を引き起こす可能性があるため、ベータ版をインストールした端末のリセットは慎重に判断するべきだろう。リセットを行う際は、システムアプリが削除されるリスクを踏まえ、再インストール方法を事前に確認しておくことが望ましい。
また、ベータ版を試すこと自体にリスクがあるため、安定した動作を求める場合は正式リリースを待つのが賢明だ。特に日常的に端末を活用している場合、ベータ版の不具合によって生じる問題がストレスになる可能性もある。今後のアップデートを注視しつつ、適切なタイミングで新しいバージョンに移行することが重要になるだろう。
Source:Sammy Fans