Googleが次期スマートフォンPixel 10シリーズで、自社開発のイメージ・シグナル・プロセッサ(ISP)を採用する見込みであることが明らかになった。従来のTensorチップセットはSamsungの影響を強く受けていたが、新たなTensor G5では完全なGoogle独自設計となる可能性が高い。

Tensor G5はTSMCの3nmプロセスを採用し、ARM Cortex CPUコアやImagination Technologies製DXT GPUを搭載。特にカメラ処理を担うISPがGoogle独自のものとなることで、画像処理能力の向上が期待される。これにより、Pixelシリーズの特徴である写真・動画の品質がさらに進化する可能性がある。

なお、Pixel 10シリーズの正式発表は約6か月後と見られているが、今回の情報からもGoogleがハードウェアの独自開発を加速させていることがうかがえる。

Pixel 10シリーズが搭載するTensor G5の進化とは

Pixel 10シリーズに搭載予定のTensor G5チップセットは、Googleが完全に独自開発した初のSoCとなる見込みだ。これまでのTensor G4やG3はSamsungの技術を多く取り入れていたが、G5ではTSMCの3nmプロセスを採用し、CPU・GPU・ISPなどの主要コンポーネントが一新されることが分かっている。特に、カメラ処理を担うイメージ・シグナル・プロセッサ(ISP)がGoogle独自設計となる点が大きな特徴だ。

このISPの改良により、写真や動画の処理能力が向上し、ノイズ除去やHDR処理、暗所撮影の品質が飛躍的に向上すると考えられる。また、Tensor G5はImagination Technologies製のDXT GPUを搭載する予定で、これまでのARM Mali GPUとは異なるグラフィック性能が期待される。加えて、ディスプレイやオーディオ関連のプロセッサも新しいアーキテクチャに刷新され、全体的なパフォーマンスが向上すると見られる。

Pixel 10シリーズの具体的な発表時期は明言されていないが、リーカーの情報によれば、およそ6か月後に登場する可能性が高い。現在のPixel 9シリーズからどの程度進化を遂げるのか、特にカメラ性能の向上がユーザーにどのような影響を与えるのか、正式発表が待たれる。

独自ISPがもたらすPixelカメラの新時代

Pixelシリーズは、従来からAIを活用した画像処理が強みとされてきたが、新たなTensor G5によりその進化が加速すると予想される。Googleが完全に独自開発するISPは、これまでのSamsung製ISPから脱却し、より高度なチューニングが可能になると見られている。これにより、特に夜間撮影やポートレートモードの精度が向上し、さらなる高画質化が実現する可能性がある。

また、Googleは機械学習による画像処理技術を進化させており、新ISPと組み合わせることで、従来以上にシームレスな補正や合成が可能になると考えられる。たとえば、リアルタイムでの被写体認識や、より自然な背景ぼかしの生成、動画撮影時の手ブレ補正の強化などが期待される。特に、動画撮影の分野ではiPhoneのCinematic Modeのような機能が強化され、より高品質な映像制作が可能になるかもしれない。

Pixelシリーズはこれまでも「AIによるスマートなカメラ」として評価されてきたが、独自ISPの導入により、ハードウェアレベルでの最適化が可能になる点が大きな進化と言える。これがどのようにユーザー体験を向上させるのか、Pixel 10シリーズの登場が楽しみだ。

Googleの完全独自開発がもたらす未来

Tensor G5の完全独自開発は、Googleのハードウェア戦略の転換点となる可能性がある。これまでのTensorチップはSamsungとの共同開発が続いていたが、Googleが独自に設計することで、ソフトウェアとハードウェアのより緊密な統合が可能になる。この動きは、AppleがAシリーズやMシリーズチップを独自開発するのと同様に、Googleが自社製品の最適化を推し進める重要なステップとなる。

特に、Pixelシリーズはこれまでカメラやソフトウェアの強みを前面に押し出してきたが、独自ISPを搭載したTensor G5によって、ハードウェア面でも競争力を高めることになる。TSMCの3nmプロセスを採用したことで、消費電力の効率化や発熱の抑制にも期待がかかる。加えて、GoogleのAI技術との統合により、よりスマートなデバイス体験が提供される可能性がある。

一方で、独自開発にはリスクも伴う。Samsungから完全に独立したことで、初期の最適化に課題が生じる可能性もある。特に、新しいISPの実際の性能が従来のSamsung製ISPをどれだけ上回るのかは、実機レビューが出るまで不明な点も多い。とはいえ、GoogleがPixelシリーズを単なるソフトウェアの強みだけでなく、ハードウェア面でも進化させようとしていることは間違いなく、今後の展開が注目される。

Source:NotebookCheck