Microsoftは、3月11日に配信したWindowsアップデートの影響で、一部のPCからCopilotが意図せず削除される問題が発生したことを認めた。同社はその後、修正パッチを提供し、影響を受けたデバイスに対してCopilotの復元を行ったと発表している。
問題の発端となったのは、Windows 11(24H2、23H2、22H2)およびWindows 10(22H2、21H2)向けに配信されたKB5053598ビルド。この更新により、一部のPCでCopilotがアンインストールされ、タスクバーからのピン留めも解除された。Microsoftは、当初は手動での再インストールを推奨していたが、後に自動復旧を行うパッチを適用した。
なお、この影響は「Microsoft 365 Copilot」には及んでいない。Microsoftは、誤削除の原因について具体的な説明を行っていないが、今後さらなる情報提供がある可能性がある。セキュリティ強化のためにも、最新のWindowsアップデートを適用することが推奨される。
Copilot削除の原因と影響を受けたWindowsユーザー

Microsoftが提供した3月のWindowsアップデートでは、Windows 11(24H2、23H2、22H2)およびWindows 10(22H2、21H2)向けのKB5053598ビルドが配信された。しかし、この更新プログラムによって、一部のPCでCopilotが意図せず削除される不具合が発生した。Microsoftは、この問題について公式サポートページで言及し、影響を受けたユーザーがいることを認めている。
この問題は、Copilotのアンインストールに加え、タスクバーからのピン留め解除も引き起こした。Microsoftは当初、影響を受けたユーザーに対し、手動での再インストールを推奨していたが、後に修正パッチを配布し、デバイスが元の状態に戻るよう対応を行った。なお、「Microsoft 365 Copilot」にはこの不具合の影響はなかったという。
Windows 11の24H2アップデートは、今回の問題以外にも一部の壁紙アプリでビジュアルレイアウトの不具合を引き起こしたとされる。このように、Windowsのアップデートは機能向上の一方で予期せぬ問題を発生させることもあり、注意が必要だ。
アップデートのトラブルはなぜ起こるのか
Windowsの更新プログラムは、機能向上やセキュリティ強化を目的として定期的に提供される。しかし、新機能の追加やバグ修正の過程で予期せぬ不具合が発生することは少なくない。今回のCopilot削除の問題も、開発段階で想定されていなかった挙動の一例と言える。
特に、Windowsは多数のデバイス構成やソフトウェア環境で動作するため、すべての組み合わせをテストすることは現実的に難しい。そのため、一部の環境でのみ発生するバグが見逃されることがある。今回のように、特定のWindowsバージョンのみに影響を与えるケースはまさにその典型だ。
アップデートのトラブルを回避するには、更新プログラム適用前に公式フォーラムやMicrosoftの発表を確認し、不具合の報告がないかチェックするのが有効だ。また、大規模なアップデート直後は、問題が修正されるまで様子を見るのも一つの選択肢となる。
Windowsのアップデートは本当に必要なのか
アップデートによる不具合は時折発生するが、それでもWindowsを最新の状態に保つことは重要である。特に、セキュリティアップデートはOSの脆弱性を修正する役割を果たしており、適用しないままでいるとサイバー攻撃のリスクが高まる。
例えば、Microsoftは最近、6つの重大な脆弱性を含むゼロデイ攻撃の修正を行った。こうしたアップデートを適用しないと、悪意のある攻撃者に狙われる可能性が高まるため、特にセキュリティ関連の更新は迅速に適用することが望ましい。
ただし、機能更新を含むアップデートでは、不具合が発生する可能性があるため、慎重に対応する必要がある。特に業務用PCでは、すぐに適用せず、安定性が確認された後に導入するのが適切だろう。安全性と安定性のバランスを取りながら、アップデートを適用することが求められる。
Source:Digital Trends